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無料アプリ『べんとら』の"べんり"な活用法~養育費・婚姻費用計算機能編

東京弁護士会の無料アプリ『べんとら』(弁護士虎の巻)は,若手弁護士たちの「スマホアプリで,こういうことができたら弁護士業務が効率化できて便利だよね」という声を集めて作られたものです。
『べんとら』には,弁護士にとって便利な機能が満載されています。中でも最も利用されているのが養育費計算機能と婚姻費用計算機能で,養育費計算機能は1カ月あたり約700回,婚姻費用計算機能は1カ月あたり約600回のページビュー数があります。
依頼者との打合せ時はもちろん,家庭裁判所の家事調停期日において相手方から収入の資料が提出されたときにその場で『べんとら』で計算するというような活用がなされています。スマホアプリの性質上,いわゆるオフライン状態でも利用できますし,アイコンからスピーディーに起動・アクセスできます。
この養育費計算機能,婚姻費用計算機能は,いわゆる標準算定方式による計算式をプログラミングしたものです。
令和元年12月23日,最高裁判所司法研修所から,いわゆる養育費,婚姻費用の標準算定方式・算定表の改定版(令和元年版)が公表されました(司法研修所編「養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究」〔法曹会〕。)『べんとら』も,令和2年1月に,この新たな標準算定方式に基づき,養育費,婚姻費用計算機能をアップデートしました。
具体的には,以下の計算式をプログラミングしています。この複雑な3段階の計算の解を一瞬で出す『べんとら』は圧倒的に"べんり"なので,皆さま是非ダウンロードしてご利用ください。

『べんとら』のダウンロード及び、具体的な機能のご案内はこちらからご確認ください。

養育費計算機能

1 基礎収入の算出法

(1)給与所得者の場合

総収入×0.38~0.54
※基礎収入率の割付け
0円~75万円 54%
76万円~100万円 50%
101万円~125万円 46%
126万円~175万円 44%
176万円~275万円 43%
276万円~525万円 42%
526万円~725万円 41%
726万円~1325万円 40%
1326万円~1475万円 39%
1476万円~2000万円 38%

(2)自営業者の場合

総収入×0.48~0.61
※基礎収入率の割付け
0円~66万円 61%
67万円~82万円 60%
83万円~98万円 59%
99万円~256万円 58%
257万円~349万円 57%
350万円~392万円 56%
393万円~496万円 55%
497万円~563万円 54%
564万円~784万円 53%
785万円~942万円 52%
943万円~1046万円 51%
1047万円~1179万円 50%
1180万円~1482万円 49%
1483万円~1567万円 48%

2 子の生活費

義務者の基礎収入×子の指数÷(100+子の指数)
※子の指数
0~14歳が62
15~19歳が85
※例えば0~14歳の子が1人、15~19歳の子が1人なら以下のとおり。
義務者の基礎収入×(62+85)÷(100+62+85)

3 義務者が分担すべき養育費の額(年額)

子の生活費×義務者の基礎収入÷(義務者の基礎収入+権利者の基礎収入)
※月額は12分の1

4 権利者の方が高収入である場合の修正計算式

権利者と義務者とが義務者の収入額と同一である場合に義務者が支払うべき費用をもって養育費の限度額とする。そのため,算定表では,権利者の収入が義務者の収入を超える場合には,養育費が頭打ちとなる。

婚姻費用計算機能

1 基礎収入の算出法

(1)給与所得者の場合

総収入×0.38~0.54
※基礎収入率の割付けは養育費と同じ。

(2)自営業者の場合

総収入×0.48~0.61
※基礎収入率の割付けは養育費と同じ。

2 権利者世帯に割り付けられる婚姻費用

(義務者の基礎収入+権利者の基礎収入)×(100+子の指数)÷(100+100+子の指数)=Z
※子の指数
0~14歳が62
15~19歳が85
※0~14歳の子が1人、15~19歳の子が1人なら以下のとおり。
(義務者の基礎収入+権利者の基礎収入)×(100+62+85)/(100+100+62+85)

3 義務者が権利者に支払うべき婚姻費用の分担額(年額)

Z-権利者の基礎収入
※月額は12分の1
※マイナスは0円

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