東京弁護士会

日本弁護士連合会臨時総会に提出した委任状に関する会長談話(その2)-調査結果を受けて-

2017年03月31日

東京弁護士会 会長 小林 元治

1 はじめに
 2017(平成29)年3月3日開催の日本弁護士連合会(以下「日弁連」という。)の臨時総会において、東京弁護士会(以下「東弁」という。)経由で提出された委任状の一部に、受任者欄が書きかえられていたものがあったという問題につき、本年3月7日付で会長談話を発表させていただいております。本件については、事実関係、原因の調査、及び再発防止策の提案に関して、調査委員会を設けて調査等をお願いしておりましたが、この度、同委員会からの調査報告がなされましたので、これを受けて以下のとおり改めて会長談話を発表します。

2 調査報告について
(1)調査委員会について
 調査委員会は会長の委嘱により、今回の日弁連総会の委任状問題に関して、①事実関係の調査、②原因の調査、③再発防止策の提案の3点について調査を行ってもらいました。構成員は東弁総務委員会の委員長、副委員長2名、東弁監事2名の5名です。同委員会は会則上の委員会ではなく、理事者からは独立した、調査を目的とした臨時の組織という位置付けになります。直接の調査対象は、本年3月3日の日弁連臨時総会における委任状ですが、調査委員会の判断により、2016(平成28)年5月27日の日弁連定期総会、同年3月11日の日弁連臨時総会についても、調査が行われています。
(2)調査報告概要
 同委員会からは、2017(平成29)年3月30日付で調査報告書の提出を受けました。同報告書は当会のウェブサイトに掲載しましたのでご覧ください。詳細はそちらに譲りますが、概ね下記の点につき報告をうけております。
 本年3月3日開催の日弁連臨時総会において東弁経由で提出された委任状のうち3通につき受任者の書きかえがあった点については、「事務処理上の過誤によるもの」であり、「委任者3名の議決権行使及び受任者による代理権の行使を妨害しようする意思の下に行われた行為とは認められない。」としております。
 しかしながら、調査報告書に記載されているとおり、日弁連委任状の取次過程において、長年の事務処理の慣例から委任状の取扱に慎重さが欠けており、たとえば委任者への意思確認を行うことなく、当会会長の認証印により受任者欄の記載の書きかえが行われている等、この過程に多くの問題があることを指摘されました。このことは重く受け止める必要があると考えています。

3 本件に関する処分について
 今回の日弁連臨時総会における委任状問題の原因は、直接的には事務局の作業において生じたミスが原因ですが、担当事務局に対する監督責任は当該課を担当する上司にもあり、最終的には会長にも責任があるものです。
 従って調査結果を受けて、本年3月30日付けで、会長としては3ヶ月分の報酬の返納を行うこととし、同時に総会担当副会長には厳重注意、事務局長、担当事務次長、担当課課長に対して、始末書の提出を求めるとともに厳重注意をすることといたしました。

4 再発防止について
 今回の問題は、単に事務局がミスをしたという問題ではなく、委任状の取扱にも問題があると考えています。従って、今後このような問題が繰り返されないためには、理事者を含めて注意深く処理するだけでは不十分であり、委任状の取扱自体につき、根本的に検討する必要があると考えています。
 この点、次期執行部において、再発防止のための検討を十分に尽くすことをお約束していただいております。

5 おわりに
 今回の問題では、関係者をはじめ会員の皆様、他会の会員の皆様に多大なご迷惑をおかけしましたことを、改めてお詫び申し上げると共に、再発防止に向けて全力で取り組むべく尽力する次第です。

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「委任状問題に関する調査報告書」はこちら(PDF:1.4MB)