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リーガルサービスジョイントセンター(弁護士活動領域拡大推進本部)

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【報告】駐日トルコ共和国大使館との友好イベントを開催しました(2024/4/12)

2024 年4月12日、弁護士活動領域拡大推進本部及び国際委員会の企画として、コルクット・ギュンゲン駐日トルコ共和国大使閣下との当会会長室での会談、及び、ギュンゲン大使閣下の講演会「トルコ~三大陸が交わる物語~」が開催されました。

これは、2023 年度のグランドデザインPT国際チーム(現・弁護士活動領域拡大推進本部 国際業務推進部)としての活動にて、三好慶国際委員会副委員長、グランドデザインPT国際チーム委員(現・国際業務推進部会長)が大使館商務部を訪問のうえ、松田純一2023年度会長のギュンゲン大使閣下への表敬訪問を要請し、これを受け、トルコ大使館より、松田2023年度会長がギュンゲン大使閣下との昼食会に正式に招待され、三好部会長とともに大使公邸を訪問したことから実現したものです。

会長室での会談

会長室での会談には、トルコ大使館より、ギュンゲン大使閣下、大使秘書齋藤いづみ氏(通訳)、当会より、上田智司会長、二瓶茂副会長、町田行功副会長、福崎聖子副会長、松田2023年度会長、三好部会長(司会進行)が参加しました。

会談においては、コーヒーを飲みながらの和やかな雰囲気の中、まず、松田2023年度会長より、当日に至るまでの経緯の紹介がありました。
そのうえで、司会進行を受け、上田会長より、正式に、大使閣下のご来訪への謝辞が伝えられ、また、トルコが大変親日的であることへの感謝の想いが述べられました。
これを受け、大使閣下からも、トルコは、日本という国を大切に考えており、また、当会との関係も同様に大切に考えているとのコメントがなされました。

また、二瓶副会長、町田副会長、福崎副会長からも、自身らがトルコに旅行で訪れた際の素晴らしい印象やエピソードとともに、2024 年度の執行部として外国要人をお迎えする初めての機会であること等が語られ、大使閣下からも、そのような印象やエピソードへのコメントとともに、貴重な機会に大使館を代表して訪問でき嬉しく思うとのコメントがなされました。

会談終了後は、フォトセッションが開催され、2024 年3月デビューの当会公式キャラクターである「べんとらー」のボードとともに、ギュンゲン大使閣下及び理事者にてグループフォトの撮影が行われました。

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写真左より、上田智司会長、町田行功副会長、
コルクット・ギュンゲン駐日トルコ共和国大使閣下、福崎聖子副会長

講演会の開催

講演会では、まず、松田2023年度会長より、当日に至るまでの経緯の紹介とともに、ギュンゲン大使閣下への謝辞と、講演を大変楽しみにしている旨の挨拶がなされました。
松田2023年度会長の開会挨拶後、三好部会長の司会アナウンスを受け、ギュンゲン大使閣下の講演「トルコ〜三大陸が交わる物語〜」がスタートしました。
ご講演の内容は多岐にわたりますが、概略、以下のとおりでした。

① 三大陸が交わる場所としてのトルコ

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ギュンゲン大使閣下

トルコ民族は、中央アジアが起源である。そのため、トルコ語は、日本語に近い言語であるが、他方、文字自体は、当初の文字から、アラビア語、そして、ローマ字へと変容している。
トルコは、多様性の文化であり、宗教もイスラム教のほか、ユダヤ教、キリスト教と多岐にわたる。トルコ料理も多様性からなる料理が、オスマン宮廷料理を経て洗練され昇華されたものになっている。

② 国際外交におけるトルコ
NATO では活発な貢献をしている。EU への加盟交渉は継続中であるものの、欧州評議会の創設メンバーとなっている。また、G20 については、設立当初からのメンバーであり、2015年には議長国を務めた。
国連安全保障理事会では、2009-2010年に非常任理事国を務め、エルドアン大統領は、五大国が大きな権限を持つ現状に、「世界は5カ国よりも広い」と改革を呼び掛けている。
また、在外公館の数は、261であり、米国、中国に次ぐ世界第3位の数となっている。 

③ トルコと日本の二国間関係
トルコと日本との間での二国間関係についても、2013年に戦略的パートナーシップが締結され、様々な分野での協力が行われている。また、トルコと日本とは、1924 年の国交樹立から100 周年という節目の年になっている。
映画「海難1890」では、1890年のエルトゥールル号の海難事件のほか、イランイラク戦争でのトルコによる邦人救出も描かれている。

なお、講演中に、ヨーロッパの地図と、中東の地図を、トルコを結節点として組み合わせたスライドの投影がありましたが、視覚的にも、ヨーロッパとアジアの結節点であるトルコの地理的、政治的、経済的、文化的立ち位置が良く理解できるものでした。

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講演時の様子

質疑応答のパートでは、当会の参加者より、トルコの親日感情の理由から、イスラム法との関わりに至るまで、様々なトピックスについて、活発な質疑応答が行われました。

特に、イスラム法との関わりに関する質問については、ギュンゲン大使閣下より、オスマントルコの時代はイスラム法を基本としていたが、トルコ共和国の建国後、スイス法を継受しているとの説明とともに、現在、トルコは、「イスラムの国」ではなく、あくまで「国民の多くがイスラムである国」というスタンスであるため、政府機関において、何らかの宗教的な色彩や義務があるというものでもない、との説明がなされたのが印象的でした。

質疑応答の後には、閉会の辞として、上田会長より、ギュンゲン大使閣下に謝辞を述べるとともに、オスマン帝国における文化の受容がトルコという国の多様性や魅力の源泉であること等に感銘を受けたことが述べられました。

また、講演会終了後、フォトセッションが行われ、ギュンゲン大使閣下や理事者らを中心に、グループフォトの撮影が行われました。

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フォトセッションでのグループフォト

本友好イベントは、2023 年度のグランドデザインPTにおけるトルコ大使館との交流が契機となって実現したものです。

会長室での意見交換は、終始和やかな雰囲気にて進行し、ギュンゲン大使閣下と当会理事者との間での信頼関係を構築するものとなりました。
また、講演会それ自体も、ギュンゲン大使閣下の講演が大変充実した素晴らしい内容であったこともあり、活発な質疑応答がなされ、トルコ大使館と当会との友好関係の醸成に寄与するものとなりました。

本記事の結びに代えて、このように有意義な友好イベントを共催して下さった、ギュンゲン大使閣下及びトルコ大使館の皆様に深く感謝申し上げます。

※本報告は、リブラ2024年9月号の記事「コルクット・ギュンゲン駐日トルコ共和国大使閣下ご講演『トルコ~三大陸が交わる物語~』」 をウェブ用に編集したものです。

問い合わせ

東京弁護士会(業務課) TEL 03-3581-3332

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