東京弁護士会

裁判所から書類が届いた

裁判所から書類が送られてきたとき、これに適切に対応しないとあなたにとって不利な結果になることがあります。
注)裁判所からの書類であることを装った書類により不正な送金などを要求するという、振り込め詐欺の一種であることもあるため、ご注意ください。
注)裁判の当事者になったにもかかわらず、弁護士に依頼していない方のために、弁護士が待機して即時対応する「民事家事当番弁護士制度」もあります。

訴状

法的な紛争(貸したお金を返して欲しい、家賃の滞納があるので借家から出て行って欲しい、遺留分を侵害する遺言について遺留分の主張をしたい、等)が発生したとき、当事者間の話し合いで問題が解決しないことがあります。この場合、相手方に対して法的権利(貸金返還請求権、建物明渡し請求権、遺留分減殺請求権、等)があると主張する当事者(貸主、家主、遺留分を侵害された相続人、等)は、訴状を裁判所に提出することにより、その法的権利について、裁判所に訴え出る(審理・判断を求める)ことができます。
相手に対して権利を主張して訴えた当事者を「原告」、相手から権利を主張されて訴えられている当事者を「被告」と呼びます。
この訴状には、裁判所に訴え出る当事者が考える法的権利の内容(○○円支払え、等)や、その法的権利が発生した理由(いついつ、誰々にお金を貸した)などを記載することになっています。
裁判所から訴状が届いたということは、あなたに関する法的紛争について訴え出た人がいて、裁判所でその審理が開始されたということになります。
この訴状に書かれている内容が理解できなかったり、どのように対応するべきかが分からなかったりする場合には、裁判所や法律の専門家である弁護士に相談することをお勧めします。

支払督促

法的な紛争の内容が金銭の給付などの一定の場合、債権者(法的権利があると主張する当事者)は、支払督促手続きを利用することができます。この申立により簡易裁判所の書記官が支払督促を発布し、債務者は支払督促の送達を受けたときから2週間以内に督促異義の申立をしなければなりません。そうしないと、債権者は、支払督促に基づいて債務者の財産に強制執行を行うための手続をとることができます。
裁判所からあなたに届いた支払督促に書かれている内容が理解できなかったり、どのように対応するべきかが分からなかったりする場合には、早急に、裁判所や法律の専門家である弁護士に相談することをお勧めします。

振り込め詐欺

振り込め詐欺の一種として、裁判所から発送された書類(訴状、支払督促状等)であるかのように装った書類を送りつけ、不正に金銭をだまし取ろうとする詐欺があります。 特定の銀行口座に送金を指示されているなどの不審な点があれば、送金をする前に、弁護士にご相談するか、裁判所自身に確認する(電話で問い合わせをする場合は、あなたに届いた書類に書いてある電話番号ではなく、別途、インターネットなどで調べた電話番号を利用してください)と良いでしょう。

Q&A 多くの方々から頂く代表的なご質問

裁判所から訴状が届き、○○月××日の第1回口頭弁論期日に出頭してくださいと書かれていました。しかし、その日は病院で検査があり、裁判所に行くことができません。指定された日に出頭しないと敗訴してしまうのでしょうか?

裁判所は、訴えが提起されると、原告と調整して第1回期日を指定し、被告に通知します。我が国の訴訟制度では、裁判所に出廷しないと意見を述べ、立証をしたことになりませんから、原則として指定された期日には必ず出頭する必要があります。
ただし、第1回期日は被告の都合を考慮せずに決められるものですので、被告は、書面を提出するだけで、その内容を法廷で陳述したものとみなされます(陳述擬制といいます)。
もっとも、第1回期日は、原告の主張に対する被告の反論を述べる最初の機会であり、その後の訴訟の流れを決める重要な意味を持っています。原告の請求が高額であったり、重要な権利に関わるものであるときは、弁護士に相談されることをお勧めします。

裁判所から訴状が届きました。原告はネット通販会社で、代金合計150万円を支払えというものです。たしかにこの通販を利用したことはありますが、購入額はせいぜい10万円ほどで、代金も既に支払っています。身に覚えがないので放っておこうと思いますが、大丈夫でしょうか?

身に覚えのない請求であっても、何の反論もしないでいると、あなたが訴状に書かれている内容を認めたものとみなされてしまいます。ですので、訴状が届いたときは、必ずこれに回答してください。あなた自身で訴状に対する反論の書面を書いたり、裁判所で意見を述べたりすることが難しい場合は、弁護士にご相談ください。