【百点を狙わない話法】
苦情対応に際し、「納得」を狙うのではなく「諦め」だけを狙う、という話法。
納得するはずがない相手を納得させようと無理することの危険を避ける。
納得させることを業務としてきた営業経験者にとって、特に重要。
【解説】
苦情客もお客様ですから、真摯に耳を傾けます。
けれども、絶対に納得しない場合があります。
謝罪させ、慰謝料をふんだくろうとしているような場合です。
やるだけやれば、後はお断りするだけです。
お断りを納得するはずがありません。
また、納得の100点を狙うと、余計なことを言いかねません。
馬鹿と言われようが、なだめすかされようが、お断りの言葉だけ繰り返します。
営業としてはギリギリの60点でも、絶対に納得しない場合には満点なのです。
ただし、「お断り」だけにするかどうかの判断は、慎重に行ってくださいね。
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当連載は、民暴対策を中心に、ビジネスのヒントを紹介するものです。
今回は、「法務の技法」(芦原一郎著 中央経済社2014)を参考にしました。