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民事介入暴力対策特別委員会

民事介入暴力対策特別委員会

 

暴力団及び特殊詐欺グループ等の反社会的組織からの離脱支援

暴力団を抜けたい人、抜けさせたい人へ

1 暴力団を抜けたい人が増えています!ご相談ください!

「暴力団をもう抜けたい」「もう辞め時かな・・・」今このページを見てくださっている暴力団員の皆さんは、きっとそう思って調べた結果、このページにたどり着いてくれたのだと思います。

暴力団を抜けたいと思うきっかけは人それぞれです。私たちが出会ってきた元暴力団員の方々も、
 ①暴力団に憧れて入ったけれども思い描いていたような派手な生活じゃないどころか、
  日々の生活にも困っているので安定した生活がしたい。
 ②組織内で色々辛い目にあわされたり嫌な役目を押し付けられたりする。 
 ③結婚や子供の出産をきっかけに、家族を守るため、堅気に戻って人生をやりなおしたい。
など様々な理由で暴力団から離脱したい(暴力団組織を抜けて真っ当な社会生活を営みたい)と考え、私たちの下に相談に来てくれました。
 
不安に思っていることや離脱を躊躇している理由も様々でした。
 ①一度抜けたいと兄貴分に言ったら、嫌がらせを受けて抜けさせてもらえなかったので、
  組織を抜けたくても辞められない。
 ②組織内の人間に色々と借金をしているので全て返し終わるまで組織を抜けられない。
 ③無事に組織を抜けられたとしても、堅気に戻って生活していけるか不安。
など様々な悩みを抱えていました。それでも、「暴力団組織を抜けて真っ当な社会生活を営みたい」という思いと強い決意をもって、勇気を出して相談に来てくれた元暴力団員の方々が沢山いました。

当委員会では、そんな暴力団を真に抜けて真っ当な社会生活を営もうと強く決意している方に対し、そのお手伝いをしています。
 
具体的には、警察をはじめとする関係機関とも連携しながら、暴力団組織との関係を断つお手伝いをするだけでなく、就労を支援したり、暴力団組織関係者との間での法的問題の解決をお手伝いしたり、さらに一定の条件を充たす場合には、銀行口座の開設を支援したりしております。実際に、当委員会が継続的に支援することにより、暴力団組織との関係を完全に断ち切り、慎ましくも幸せな生活を営んでいる方がいらっしゃいます。

暴力団組織との関係を完全に断ち切り真っ当な社会生活を営もうとすることは決して簡単ではありませんが、当委員会は、それでも真に暴力団組織から脱けて真っ当な社会生活を営もうと強く決意している方には、全力で支援したいと思いますので、そのような方は、遠慮なく、当委員会までご相談ください。

2 実際の離脱支援例

これまで当委員会の委員が実際に扱った離脱支援事件の例として、以下のようなケースがあります。以下は一例であり、弁護士がお手伝いできる法的な問題は様々なものがあります。以下に限らず、遠慮なく当委員会までご相談ください。

① 組長との養子縁組の解消
当時40代の組員が、所属する暴力団組織への脱退手続きは警察の協力もあって問題なく終えていたが、組長との養子縁組がそのまま残っており組長側が養子縁組の解消に応じてくれないと相談があった事例。

当委員会の弁護士複数名のチームで受任し、交渉を開始した当初も組長は養子縁組の解消は認めないと述べていたが、根気強く交渉した結果、最終的には協議による養子縁組の解消に応じてくれ、離縁届に署名・押印を貰うことができた。

② 組関係者との間の債権債務関係の清算
当時20代の組員が、所属する暴力団組織への脱退手続きは警察の協力を得て行ったが、兄貴分をはじめとする複数の組員に借金があったため、「今後の返済について親同席の上で話をさせろ」と迫られていると親子で相談があった事例。

当委員会の弁護士を含む弁護士複数名のチームで受任し、詳しい聞き取りと検討を行った結果、相手方からの請求には、法的に返済しなければならない分と返済する必要がないと考えられる分があることがわかり、それを前提とした交渉の結果、将来連絡・接触しないことを約束する条項を含む示談書を交わすことができた。

3 弁護士からの相談も受け付けます!

暴力団員が組織から脱退したいと思うきっかけの一つには、暴力団員として事件を起こし、逮捕・勾留されることが挙げられます。単に組織から脱退するだけでなく、その後の生活基盤が整っていることは、刑事裁判において、有利な情状として考慮される場合もあるようですので、弁護人の先生方においても、当委員会を有効活用いただければ幸いです。

民事介入暴力被害者救済センター

いわゆる闇バイト(以下、単に「闇バイト」といいます。)・特殊詐欺グループ等の反社会的組織を抜けたい人、抜けさせたい人へ

1 その「バイト」募集は大丈夫!?

・「#ホワイト案件」「#グレー案件」
・「#即日即金」
・「本日直ぐ動ける方募集!高額案件!1回だけでもOK!」
・「運びのバイト募集。1件30保証」
・「高収入バイト。簡単な軽作業」

SNSをやっていて、こんなハッシュタグや募集文が流れてきたことはないでしょうか。これらは、簡単に稼げることをアピールし、若い人達を特殊詐欺組織や強盗組織、違法客引き組織に引き込もうとする反社会的組織による罠です。

応募する前に、一度落ち着いて考えてみましょう。世の中そんなに甘い話があるでしょうか?法律的に全く問題がなくて、資格も経験も問わずに誰でも出来て、簡単な作業で、1回で何十万円も直ぐにお金がもらえて、辞めたいと思ったらすぐに辞められる、そんな夢のような仕事が本当にあったら、やりたい人はすぐに見つかっているはずです。それをわざわざSNSでどこの誰かわからない人を募集しているのは、募集条件のどこかに嘘があるか、募集文には書かれていない大きな危険が隠されているのです。

また、この手の募集文には、「〇〇〇〇必須」などと特定のアプリを使うように指示があることも多いです。募集文に記載はなくても、応募した後に担当者と名乗る相手とやり取りする中で特定のアプリをインストールするよう指示されることがあります。それらのアプリは後でメッセージのやり取りを消することができますが、本当に真っ当な仕事であれば、わざわざそんなアプリを使う必要があるでしょうか?そして、そんなアプリを使って犯罪の片棒を担がされて逮捕された時、これだけ闇バイトが社会問題化している状況で、「犯罪とは思わなかった」というあなたの弁解は通るでしょうか?

因みに、元々約束されていたはずの高額報酬ですが、「仕事にミスがあった」「あと1回仕事をしたら纏めて払う」等と色々な理由を付けて、大幅に減額されたり全く支払われなかったりすることも、少なくありません。我々が見てきた特殊詐欺の受け子役や出し子役の中には、刑事裁判の中で「全く報酬を貰えなかった」と話す人たちが沢山いました。元々の目的だった高額報酬も一切手にできず、一方的に犯罪の片棒を担がされて、最後は逮捕されて有罪となる、まさに「使い捨て」にされてしまうのです。

2 身分証明書の画像等は絶対に送ってはいけません!

闇バイトの危険に気づかずに応募してしまうと、大抵は、担当を名乗る者から「身元確認が必要なので身分証明書の画像を送って欲しい。」などと言われることになります。最近では、インターネット上で直接取引する際に身分証明書の画像を送り合うことも珍しくないため、抵抗なく送ろうとしてしまう人もいるかもしれません。

しかし、闇バイトを募集するような反社会的組織の関係者に対して身分証明書の画像を送ってしまうと、反社会的組織に様々な情報を知られることになります。運転免許証や保険証、マイナンバーカードであれば本名の他に住所を知られることになりますし、社員証や学生証であれば勤務先や学校を知られることになります。

身分証明書を送ってしまうと、その後どうなるでしょうか?答えは、反社会的組織が、あなたに対して犯罪行為や違法行為を含む様々な命令をしてきます。もしあなたが指示に従うことを嫌がるようであれば、それまで丁寧だった口調や態度を一変させ、「もう家がわかっているから今から行く。」「家族も含めて酷い目に合わせる。」「犯罪行為をしようとしていたことを職場(学校に)言う」等と脅してくるでしょう。場合によれば、「嫌なら1回だけでいい。」「ちゃんと仕事をしたら1回で辞めさせやる。」などと譲歩した姿勢を見せるかもしれません。しかし、脅して従わせようとする反社会的組織が、約束を守るとは到底思えません。実際、脅しに負けて指示に従い犯罪を一度でも行ってしまうと、更に「お前ももう犯罪者だ」「裏切って警察に行ったらお前は捕まるし家族もただじゃおかない。」などとあなたを組織から抜けられないように縛り付けてくることが多く、一層組織から抜けづらくなります。

3 引き返すのは今です!

① まだ犯罪に手を染めていない人へ
まだ応募していないあなたは応募するのをやめましょう。興味本位でも連絡はしない方が良いでしょう。

また、既に連絡してしまったけれども、身分証明書等の画像を送るように言われたところで不安になり、念のために調べてこのページに辿り着いたあなたは、絶対に身分証明書等の画像を送ってはいけません。

既に身分証明書等の画像を送ってしまっており、指示を受けてどうすれば良いか困っているあなたは、もし自分で断れるのであれば、断固として断りましょう。確実に報酬も貰えず切り捨てられることになります。

既に個人情報や身分証明書の画像等を送ってしまっており、不安で自分ではどうしていいかわからないというあなたは、言いなりになる前に勇気を出して当委員会にご相談を!

② 既に犯罪に手を染めてしまった人へ
繰り返せば繰り返すほど罪が重くなります。遅すぎることはありませんので勇気をもって引き返してください。反社会的組織の人間は「警察に行ったら逮捕される」と脅してきますが、組織に言われるまま犯罪を繰り返していたらいずれ確実に逮捕されます。反社会的組織にとって末端は使い捨てですので、組織が守ってくれることはありません。今すぐ勇気を出して当委員会にご相談を!

③ 保護者の方々へ
当委員会では、保護者からの相談も受け付けております。お子さんが組織犯罪に手を貸しているかもしれない人、組織を抜けられないお子さんから相談を受けた人、直ぐに当委員会にご相談を!(但し、お話をお聞きした結果、最終的な依頼はお子さんご本人からしか受けられない場合があります。)

4 実際の離脱支援例

これまで当委員会の委員が実際に扱った離脱支援事件の例として、以下のようなケースがあります(実際の事例を抽象化・一部変更しております)。

[例] 依頼者は、特殊詐欺組織で架空メール用のアドレスデータ整理業務等を担当していた。知人から紹介され、データ整理の仕事でグレーかもしれないので割が良いが犯罪ではないと聞かされていた。組織内でのトラブルにより追い込みをかけられ、準暴力団との関係をほのめかす組織関係者(相手方)から多額の金銭支払いを約束する念書を書かされるなどしたため、両親同伴で当委員会に相談があった。当委員会の弁護士で構成するチームで受任・対応した。

受任後、複数の弁護士が代理人となるのでそれ以降の本人や親族との接触を禁止する文書を相手方に発送したほか、弁護士も付き添いの上、警察にも身辺保護相談や被害相談を行った。時間はかかったが、相手方が刑事事件で逮捕されたこともあって相手方との間で示談が成立した。示談書では、相手方に限らずその意を受けた第三者も含めて、依頼者やその親族に対して一切連絡・接触しないことを約束する条項を入れた。

5 学校関係者の皆様へ(出張授業のご案内)

当委員会では、暴力団や反社会的組織からの離脱支援に加え、青少年が暴力団等の組織的犯罪集団に取り込まれないための教育にも力を入れており、中学校や高等学校への出張授業も実施しております。近時、青少年が、SNS等での甘い誘い文句に乗り、詐欺グループ等の反社会的組織の末端として使われ、検挙されるという事件が多数報道されておりますが、こうした不幸な事態を招かないためには、適切な時期に、専門家による注意喚起を行うことが効果的と考えられます。

当委員会では、青少年が組織犯罪の被害者にも加害者にもならないようにするため、実際の事例を交えて組織的犯罪に巻き込まれないための注意喚起を目的とした出張授業を実施しております。昨今の「闇バイト」問題もあり、一度実施した学校からの再依頼のみならず新しい学校からのご依頼は年々増えております。令和5年度の実績で申し上げると、当委員会では、令和5年4月から令和6年3月までの1年間で、都内の学校において合計16件の出張授業を実施しております(東京三会での合同実施分を含む)。

なお、授業の実施に当たっては、事前に学校と打合せを行い、ご要望をお伺いした上で、薬物、パパ活、ネットリテラシー等の問題に言及することもございます。

少しでも興味がお有りの先生方におかれましては、遠慮なく、当委員会までお問い合わせいただければ幸いです。

民事介入暴力被害者救済センター

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