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財産分与

夫婦の共同生活の間には、一定の共同財産が築かれます。しかし、離婚に至った際には、この共同財産を夫婦間で分け合わなければなりません。これを財産分与といいます。分与の対象となるのは、現金、預金、不動産、有価証券、住宅ローン、退職金、保険金など多岐にわたりますが、婚姻前に取得した財産や相続で取得した財産は分与の対象となりません。分与の割合は原則として2分の1ずつとし、離婚後の扶養、慰謝料的側面も加味しながら妥当な割合を定めます。
財産分与は、当事者の協議で定めますが、協議がまとまらないときは調停、審判によることになります。財産価値の評価は専門的知識を要しますので、早い段階で弁護士の助言を得ることが望ましいでしょう。

Q&A 多くの方々から頂く代表的なご質問

この度夫と離婚することになりました。しかし、婚姻中の収入は夫の給与のみで、私が専業主婦であったことから、夫は、私には一切財産を渡さないといっています。夫は全く家事をせず、子どもの世話もほとんど私がやりました。夫の留守中家事を切り盛りした私の努力は評価されないのでしょうか?

民法768 条は財産分与について規定しています。令和6 年の民法改正により財産分与の割合は原則として2分の1であることが明記されました。本件のように妻がいわゆる専業主婦であっても、妻が家を切り盛りしてくれるおかげで夫が頑張って仕事ができ、夫婦共有財産の形成に寄与したと評価できますから、妻にも原則として2分の1の取り分があります。また、夫の資格取得や転勤への対応、子の養育、親族の介護なども寄与として評価され得ます。財産分与の際には、こうした夫婦財産の形成に費やされた有形無形の努力もまた評価の対象となります。

財産分与の際、具体的にはどのような事情が考慮されますか?

これまで民法では財産分与に当たってどのような事情が考慮されるべきか明確に規定はされていませんでした。令和6 年5 月に成立した改正民法は以下の考慮要素を例示していま
す。

・婚姻中に取得または維持した財産の額

・財産の取得または維持についての各自の寄与の程度

・婚姻の期間

・婚姻中の生活水準

・婚姻中の協力及び扶助の状況

・各自の年齢、心身の状況、職業、収入

財産分与の対象となる財産の種類や金額を相手方が明らかにしてくれないのですが、その場合も財産分与の手続きを進められますか?

令和6 年5 月に成立した改正民法では、家庭裁判所が当事者に対して財産情報の開示を命じることができることとしていますので、相手方が財産分与の対象となる財産の種類や金額を明らかにしてくれない場合でも財産分与の手続きを進められます。