東京弁護士会行動計画
2025年3月21日
東京弁護士会は、職員が仕事と子育て・介護を両立させながら、非正規雇用職員を含む全職員がその能力を十分に発揮できるようにするため、及び特定の性に捉われず全ての職員の活躍を推進するために、次のとおり行動計画を策定いたします。
また、上記目標の達成のためには、業務負担のバランスが一部の部署や職員に偏らないよう均衡を保つこと、仕事と生活の調和を図り働きやすい環境を作ることが必要不可欠であることを踏まえ、本行動計画を策定し、それらに対する支援制度の拡充や啓発活動等も合わせて進めていきます。
特に、当会は女性の管理職が41.2%と女性労働者の割合に比すると少ない状況です。女性を含めた全ての職員が管理職に就任しやすい職場環境を醸成するという観点においても、本行動計画を推進することが必要不可欠であると考えます。
1.計画期間
2025年4月1日~2027年3月31日(2年間)
2.内容
目標1
全職員に対し、産前産後休業、出生時育児休業、育児休業、育児短時間勤務、介護休業、介護短時間勤務、時間外労働や休日労働の免除、時差出勤等の制度及び療養・休職に関する制度等の周知や情報提供を行う。【次世代法に基づく取組目標】
対策
- ●毎年4月及び10月
制度に関する情報提供を行う。情報提供時には、制度の変更点が分かるようにする。 - ●2025年度~
休業取得予定者に対して、休業時の給与等の各種条件、職場との連絡方法、休業中に提供する情報等について、個別に説明を行う。
職場復帰者に対して、復帰時の労働条件等の説明を行い、必要に応じて復帰支援プログラムに基づき面談等を実施する。
目標2
年次有給休暇について、年5日以上年次有給休暇を取得させることが義務付けられていることも踏まえて、全ての正職員が年に7日以上を取得し、嘱託職員・パートタイム職員は取得率を向上させる。また、リフレッシュ休暇の取得を推進する方策を検討する。【次世代法に基づく取組目標】
対策
- ●2025年4月~
2024年に有給休暇の取得日数が7日未満だった職員に対して、アンケートを実施する。
2023年度に実施したリフレッシュ休暇のアンケート結果を基に、リフレッシュ休暇の取得促進策を検討する。 - ●2025年7月~
アンケート結果等を踏まえて有給休暇取得促進策を検討する。 - ●2026年1月~
検討結果を踏まえて有給休暇取得促進策及びリフレッシュ休暇取得促進策を実施する。 - ●2026年7・8月
有給休暇取得促進策の検証を行い、必要に応じて修正を行う。 - ●2027年1・2月
有給休暇取得促進策及びリフレッシュ休暇取得促進策の検証を行う。 - ●通年
対策の実施状況及び有給休暇・リフレッシュ休暇の取得状況を職員に周知する。
目標3
職員の所定外労働時間を削減する。【次世代法に基づく取組目標】
特に、所定外労働時間が月平均30時間を超える職員(管理職含む)については、具体的な数値目標として、2024年度実績の20%減を目指す。【女性活躍推進法に基づく取組目標】
対策
- ●2025年4月~
2024年度において月平均30時間を超える職員(管理職含む)の所定外労働時間の削減策(課内・事務局全体の業務量の平準化、業務の合理化等による業務量の適正化を含む。)を検討する。 - ●2025年9月~
所定外労働時間の削減策を実施する。 - ●2026年4月~
2025年度の所定外労働時間の状況(主に月平均30時間を超える職員の状況)を踏まえ、所定外労働時間の削減策の検証及び修正を検討する。 - ●2026年9月~
必要に応じて修正した所定外労働時間の削減策を実施する。 - ●通年
対策の実施状況及び所定外労働時間の状況を職員に周知する。
目標4
職員のワーク・ライフ・バランスを維持・向上させるため、テレワーク(在宅勤務)・時差出勤等の必要な施策を検討する。【次世代法に基づく取組目標】
対策
- ●2025年4月~
テレワークPTにおいて、アンケートによる課題の調査やその結果等に基づく対策の検討を継続的に行う。 - ●2025年10月~
時差出勤に関するアンケートを実施し、制度の課題等について検討を行い、改善策を実施する。 - ●2026年10月~
時差出勤に関するアンケートを実施し、制度の課題等について検討を行い、改善策を実施する。 - ●通年
対策の実施状況並びに時差出勤及びテレワークの利用状況を職員に周知する。
目標5
男性職員の子育て参加を推進すべく、育児休業等及び育児目的休暇の取得率並びに労働時間の状況を把握するとともに、改善すべき事情を分析した上で、制度の改善等を行う。【次世代法に基づく取組目標】
対策
- ●毎年4月
職員に対して制度に関する情報提供を行う。 - ●毎年10月~
制度の対象となる男性職員に対してアンケートを実施するとともに、労働時間の状況(所定外労働時間、有給休暇の取得状況)を調査し、制度利用を阻害する課題の有無を確認するとともに改善すべき事情を分析した上で、課題がある場合は課題解消の検討を行う。
<参考情報:女性の活躍に関する情報公表>
【管理職に占める女性労働者の割合】
男 | 女 | 合計 | |
---|---|---|---|
割合 | 58.8 | 41.2 | 100 |