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シンポジウム「届け!子どもの声~子どもの権利条例で実現できること~」
日 時 2011年2月12日(土)13時~16時
会 場 弁護士会館2階 日弁連・東京弁護士会講堂クレオ
対 象 一般
入場者 230名
主 催 東京弁護士会 両性の平等に関する委員会
プログラム
(1)基調報告 宮本みち子氏(放送大学教授)
(2)子どもの声を聞こう!(子ども若者グループ「チームあさって」)
(3)パネルディスカッション
-荒田直輝(プレイソーシャルワーカー)
-荒牧重人(山梨学院大学教授)
-一場順子(弁護士・元子どもの権利擁護専門相談事業専門員)
-坪井節子(弁護士・社会福祉法人カリヨン子どもセンター理事長)
2月12日、子どもの権利条例に関するシンポジウムが、10年ぶりに東京三弁護士会共催で行われた。連休の中日、前日は降雪という悪条件にもかかわらず、多くの市民が来場し、230名近くの聴衆を得た。
基調講演~学校から社会へ接続する支援を
子ども・若者育成支援推進法の制定、「子ども・若者ビジョン」の策定に関わった宮本みち子氏(放送大学教授)は、現在の日本には学校段階を終了しても社会と接続できず、社会の周辺に追いやられている若者が増えている。彼らの殆どは子どもの頃から不利な状況を背負っているのに把握されず、サポートを受けられないまま学校終了段階を迎え、社会にうまく出られないでいると指摘。雇用対策に終わらない広い社会政策、乳幼児から青年期まで継続的なサポートをする能動的社会政策が求められているとの強い要請が語られた。
また、同様の問題が日本より20年早く生じた欧州諸国では、子どもの健全育成から子ども・若者の生活基盤整備を含む総合施策に転換し、伴走型支援の取り組みがなされていること、若者を社会から孤立させないための有用なツールとしてノンフォーマル教育が評価され、子どもの頃から社会に参画させる取り組みが理念ではなく具体的に進んでいることなどが紹介された。
子ども・若者グループ「チームあさって」の話
子ども・若者グループ「チームあさって」は、平成22年1月に江戸川区で起きた児童虐待死事件を受けて結成されたグループである。本シンポジウムでは「チームあさって」の6人が、「虐待のないまち」を目指すキャンペーンとして、子どもたちの生の声を集めるために18歳以下を対象にアンケートを実施し、総数1023通の回答を得たこと、活動を通して色々な意見があることがわかったことなどを報告した。
また、子どもの声を聴いて受け止めることが子どもの権利を保障するということではないか、子どもに権利を与えるということは権力を与えるということではない、様々な場面で子どもの生の声を聴いてほしい、とのメッセージを伝えた。
パネルディスカッション ~子ども固有の救済システムを~
冒険遊び場のプレーリーダーの経験を持つ「プレイソーシャルワーカー」の荒田直輝氏、山梨学院大学教授で川崎市子どもの権利委員会委員長でもある荒牧重人氏、子どものシェルターを運営する社会福祉法人カリヨン子どもセンター理事長の弁護士坪井節子氏、元東京都子どもの権利擁護専門員の弁護士一場順子氏の4人がパネリストとなって、子どもの現状を報告した。制度と子どものニーズとのズレ、縦割り行政では十分に救済できない子どもの存在などが指摘され、子どもの声を聴いて子どものニーズから出発する必要性、多機関の連携による総合的支援の必要性が語られた。特に子ども固有の相談救済システム(傷つけた側を告発するのではなく、子どもの声を聴き子どものニーズに沿って解決するシステム)が必要で、それには総合的支援のコーディネートをするオンブズパーソンを条例で根拠付けるべきとの意見がでた。
来場者の反応も大きく、市民の関心の高さ、弁護士会からの発信に対する期待の大きさを実感させられるシンポジウムとなった。
プログラム内容
- 基調講演(PDF:36.0KB)
-宮本みち子(放送大学教授)氏 - 子どもたちの声を聞こう-作成中
-子ども若者グループ「チームあさって」 - パネルディスカッション(PDF:70.5KB)
-荒田直輝(プレイソーシャルワーカー)
-荒牧重人(山梨学院大学教授)
-一場順子(弁護士・元子どもの権利擁護専門相談事業専門員)
-坪井節子(弁護士・社会福祉法人カリヨン子どもセンター理事長)
当日配付資料
- 子ども・若者育成支援推進法のめざすもの(PDF:64.0KB)
-宮本みち子氏資料