東京弁護士会

在留管理制度の導入に伴う政令・省令改正案に対するパブリックコメント

当会は、2011年11月24日に在留管理制度の導入に伴う政令・省令改正案に対するパブリックコメントに関し、意見書を提出しました。

提出された意見書(PDF:242KB)

第1 市町村から法務大臣への外国人住民に関する住民票の記載等に関する通知について(施行令案第6条関係)
(意見の趣旨)
市町村長から法務大臣に通知される住民票記載の事由の範囲は必要最小限度のものであるべきであり、少なくとも、外国人住民の基本的な身分事項以外の国民健康保険や国民年金に関する事項といった住民票記載事項が法務大臣に通知されるべきではない。

第2 在留カード・特別永住者証明書の記載事項等について(施行規則案第19条の6、入管特例法施行規則案第4条関係)
(意見の趣旨)
 在留カード制度・特別永住者証明書制度において、少なくとも、住基法における住民票コードの告知要求制限や利用制限といった本人確認情報の保護に関する特別の規定と同様の規定を整備すべきである。

第3 住居地又は住居地以外の在留カード・特別永住者証明書記載事項の届出について(施行規則案第19条の8・第19条の9、入管特例法施行規則案第6条・第7条関係)
(意見の趣旨)
住居地又は住居地以外の在留カード・特別永住者証明書記載事項の届出について、届出期間経過後の届出であっても、これを受理し、正当な事由がある場合には刑事罰を科さないようにするべきである。

第4 在留カード・特別永住者証明書の有効期間の更新について(施行規則案第19条の10、入管特例法施行規則案第8条関係)
(意見の趣旨)
在留カード・特別永住者証明書の有効期間の更新申請についても、申請期間経過後の申請であっても、これを受理し、正当な事由がある場合に刑事罰を科さないようにするべきである。

第5 紛失等又は汚損等による在留カード・特別永住者証明書の再交付について(施行規則案第19条の11・第19条の12、入管特例法施行規則案第9条・第10条関係)
(意見の趣旨)
紛失等又は汚損等による在留カード・在留特別許可証明書の再交付についても、申請期間経過後の申請について、これを受理し、正当な事由がある場合に刑事罰を科さないようにするべきである。

第6 所属機関等に関する届出について(施行規則案第19条の15関係)
(意見の趣旨)
1 所属機関等に関する届出についても、届出期間経過後の届出を受理し、正当な事由がある場合に刑事罰を科さないようにするべきである。
2 中長期在留者の所属機関における活動の内容については、在留資格に関する判断に必要のない事項まで所属機関に関する届出事項とすべきではない。

第7 所属機関による届出について(施行規則案第19条の16関係)
(意見の趣旨)
1 中長期在留者が行う活動の内容については、在留資格に関する判断に必要のない事項まで所属機関が届け出るべき事項とすべきではない。
2 所属機関による届出については、努力義務であることをふまえた規定ぶりにすべきである。

第8 中長期在留者に関する情報の継続的な把握について(入管法第19条の18関係)
(意見の趣旨)
中長期在留者に関する情報の継続的な把握については、少なくとも、整理の対象となる「在留管理に必要な情報」の範囲が具体的に明らかにされるべきであり、また、個人の権利利益の保護に留意した情報の取扱いについて、住基法における本人確認情報の安全確保、利用及び提供の制限、秘密保持義務といった本人確認情報の保護に関する規定と同様の規定が設けられるべきである。

第9 在留カードの常時携帯義務・提示義務、特別永住者証明書の提示義務について(施行規則案第26条、入管特例法施行規則案第19条関係)
(意見の趣旨)
1 在留カードの提示要求については、職務の執行上必要不可欠な場合に限り、任意の提示を求める方法によるべきであり、また、中長期在留者の常時携帯義務・提示義務については、事実上罰則を適用すべきではない。
2 特別永住者証明書の提示要求については、職務の執行上必要不可欠な場合に限り、任意の提示を求める方法によるべきであり、また、特別永住者の提示義務については、事実上罰則を適用すべきではない。

第10 みなし再入国許可について(施行令案第1条、施行規則案第29条の2・第29条の3、入管特例法施行規則案第18条・第19条関係)
(意見の趣旨)
在留カード・特別永住者証明書の「国籍・地域」欄の記載を「朝鮮」の者についてもみなし再入国許可の対象とすべきである。

第11 みなし再入国許可を認めない認定に関する聴聞等について(施行規則案第29条の3、入管特例法施行規則案第19条関係)
(意見の趣旨)
みなし再入国許可を認めない認定に関する聴聞および不服申立て手続きを整備すべきである。

第12 在留カード・特別永住者証明書における漢字表示および通名使用について(施行規則案第19条の6・第19条の7、入管特例法施行規則案第4条・第5条関係)
(意見の趣旨)
1 漢字表記に用いる漢字の範囲などについて法務大臣が告示をもって定める際、特に、常用漢字や人名漢字以外の漢字であっても、使用を認めるなどの配慮がされるべきである。
2 通称名(通名・日本名)の記載を認めるべきである。

第13 在留カード・特別永住者証明書の失効に関する情報の公表について(施行規則案第19条の14、入管特例法施行規則案第14条関係)
(意見の趣旨)
 効力を失った在留カード・特別永住者証明書の番号情報を公表する必要性はなく、削除されたい。

第14 在留資格取消について
1 入管法第22条の4第1項第7号関係
(意見の趣旨)
入管法第22条の4第1項第7号は、日本人の配偶者、永住者の配偶者が、その配偶者の身分を有する者としての活動を継続して6月以上行わないで在留していることを、在留資格取消事由とするが、運用にあたっては、配偶者として在留する外国人の法的地位が不当に不安定になることのないように留意すべきである。
2 施行規則案第25条の14関係
(意見の趣旨)
施行規則案は、意見聴取通知書の送達または口頭の通知を受けた外国人に対し、在留資格取消しをしないこととしたときは、当該外国人に対し、その旨を通知すべき旨を定めるが、当該外国人の法的地位の安定のため、当該通知はできる限りすみやかになされるべきである。

第15 在留期間について(施行規則案第3条、別表第二関係)
(意見の趣旨)
1 施行規則案では、在留資格「教授」「芸術」「宗教」「報道」「投資・経営」「法律・会計業務」「医療」「研究」「教育」「技術」「人文知識・国際業務」「企業内転勤」「技能」「文化活動」「留学」「研修」「家族滞在」ならびに「特定活動」のうち入管法別表第一の五の表の下欄(ハに係る部分)に掲げる活動を指定される者および入管法7条第1項第2項の告示で定める活動を指定される者について、最短の在留期間として「3月」が、また、在留資格「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」について、最短の在留期間として「6月」が新設されているが、最短の在留期間を現在よりも短くする部分については、撤回すべきである。
2 入管法第2条の2第3項において、「外交」「公用」「永住者」をのぞく在留資格について、在留期間の上限が5年とされたことを反映して、多くの在留資格で、従来の「1年」「3年」の上に「5年」が新設されたが、運用にあたっては、これによって、従来よりも永住許可がなされにくくなることのないようにすべきである。

 

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