新年のご挨拶
2026年01月01日
東京弁護士会 会長 鈴木 善和
新年おめでとうございます。今年は干支でいえば丙午です。
情熱や変化を象徴する年と言われています。年が改まり健やかな気持ちとなる一方、結果を出さねばならない課題もあり、何とか前に進め結果を出したいとの思いで気も引き締まっております。
その1つは、民間空襲等被害者に対する援護法の制定です。昨年8月15日には「80回目の終戦の日を迎えて民間戦災者に対する援護法の制定を求める会長声明」を出させていただきました。昨年12月5日には世田谷区民間空襲等被害者見舞金支給条例が成立しこの1月5日から施行されます。国での立法化の実現に向けて大きな力になるものと思います。東京大空襲があった3月10日は東京都平和の日です。民間戦災者に対する援護法の制定によって、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることにないようにすることを誓いたいと思います。
もう1つは再審法改正です。現行法上の再審請求手続には、証拠開示や審理手続に関する規定がないことにより、また、再審開始決定に対する検察官の不服申立てにより、無辜の救済が著しく遅れ、そのために冤罪被害者のかけがえのない人生と尊厳を奪ってきました。今次の再審法改正は、袴田巌さんの事件、前川彰司さんの事件に代表される再審無罪事件が示した立法事実に応えるものでなければなりません。
国会議員の半数以上が加盟する議員連盟は、この立法事実に応え得る法案を既に提出し衆議院法務委員会に付託されています。他方で法務省の法制審議会でも審議されていますが、残念なことにその内容は冤罪被害者の救済に逆行し再審法の改悪になりかねないことが強く懸念されるものとなっています。法制審には任せておけません。あるべき再審法改正の方向性は国会が示すべきものです。
私の会長としての任期も残り3か月となりましたが、最後まで丙午の年に恥じない情熱を傾けて、最後まで突っ走りたいと思います。
いま暫くのご支援を宜しくお願い申し上げます。
