東京弁護士会

死刑執行に関する会長声明

2008年09月11日

東京弁護士会 会長 山本 剛嗣

  1. 本日、大阪拘置所において2名、東京拘置所において1名の計3名の死刑が確定者に対して執行された。
    福田内閣が組閣されて以降、鳩山邦夫法相時代、昨年12月に3名、本年2月に3名、本年4月に4名、本年6月に3名と、歴代法相下では最大の13名の死刑が短期間に執行され、マスコミでも話題となったが、保岡興治法相が就任してからも、この流れは継続していることが示された。

  2. 死刑執行を巡る国際的政治状況
    1. 1989年12月15日、国連総会で、国際人権規約第二選択議定書(死刑廃止国際条約)が採択された。
    2. 2007年5月18日、国連の拷問禁止委員会は、日本政府報告書に対する最終見解を示し、日本における死刑制度の問題を指摘した上で、死刑の執行を速やかに停止すべきことを勧告した。
    3. 2007年11月15日、国連総会第3委員会は、「全世界的な死刑の執行停止を求める決議」を採択し、死刑存置国に対して、死刑の廃止を視野に入れて執行の停止を確立すること等を求めた。
    4. このように、死刑という刑罰を巡る国際潮流は確実に死刑の執行停止あるいは死刑の廃止に向けて動いている。
      ヨーロッパでは、既に死刑存置国=野蛮な国という国際常識が形成されており、死刑廃止がEUの参加条件となっている。死刑存置国であるアメリカ合衆国でも、死刑廃止州が拡大している。
      アジアにおいても、1994年フィリピンは一旦復活していた死刑を再び廃止し、韓国では10年以上死刑執行が行われず、事実上の死刑廃止国とみなされている。
    5. このような国際潮流の中で、日本における現在の死刑の執行状況は突出しており、日本は世界の潮流の中で、孤立化の途をたどっている。
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