東京弁護士会

新年のご挨拶

2018年01月10日

東京弁護士会 会長 渕上 玲子

 あけましておめでとうございます。
 本年は、平成となり30年目という節目の年にあたり、来年4月30日には今上天皇が退位され、この平成の元号も変わります。春夏秋冬すべての季節のある平成は今年で終わりとなることに感慨深いものがあります。
 また、平昌オリンピックがまもなく韓国で開催され、6月にはFIFAワールドカップがロシアで行われるなどスポーツの祭典が目白押しです。平昌オリンピックでは日本人選手の活躍が期待されていますし、SAMURAI BLUE ハリルジャパンがどこまで上位に入れるか楽しみなところです。
 さらに2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け、我が国の観光資源が充実し、インバウンド需要の拡大が期待されています。

 このように希望に満ちた明るい未来が想定される一方、経済格差の広がり、若年者層の貧困化、高齢者を狙った消費者被害など様々な負の状況が我が国に拡大していることを忘れてはなりません。
 一昨年に発生した相模原障害者施設殺傷事件や昨年に起きた自殺願望を抱く若者を狙った凶悪犯罪など、想像を超えた事件も発生しています。特に後者はITでつながる若者たちが犯罪に簡単に巻き込まれることを警鐘するものです。

 このように複雑で多様な社会の変化に対し、基本的人権の尊重と社会正義の実現を使命とする私たち弁護士は真摯に向き合っていく必要があります。

 また北朝鮮問題など緊迫化する国際情勢の中で、第9条を含む憲法改正問題が大きくクローズアップされています。法の支配の担い手である私たち弁護士は立憲主義、国民主権、平和主義、基本的人権の尊重など憲法の基本原理が維持されるよう、今後の議論に常に注視していくとともに、国民の理解を深める活動をしていかなければなりません。

 また、当会では、市民に寄り添うというコンセプトのもとに、困難を抱える方々のために各種法律相談の窓口を設けています。
 たとえば、不当な理由で解雇された方のための労働相談、投資被害を受けた方への消費者相談、高齢者・障がい者のためのオアシス相談、いじめや虐待などの困難を抱える子どもへの相談などです。さらには経済的な理由から、生活保護の受給を希望している方、適法な理由に基づかず生活保護を停止・廃止された方などを対象とする生活保護法律相談なども用意しています。
 原則は面談相談ですが、中には電話での相談も可能なものもあります。東京弁護士会のウェブサイトから、ご自身の問題に適切な窓口を探してみてください。

 また我が国の経済を支えてきた中小企業は380万社に上り、大企業の1.1万社という数と比較すると、全体の99.7%を占めることになります。しかも中小企業の経営者年齢は高齢化しており、廃業などの件数が年々増えているところです。
 当会の中小企業法律支援センターでは、事業承継その他中小企業が抱える様々な課題に対応するための相談窓口を設けています。相談のある方は電話にまずかけていただき、必要があれば弁護士の紹介を受けられます。ぜひご活用いただければと思います。

 私の任期もあと3カ月を切り、残された課題は山積していますが、東京弁護士会への市民や企業のみなさまの信頼を高め、名実ともに明るい未来に向けてお役に立てるようにしたいと考えております。
 今後ともご理解・ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

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