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8月15日を迎えるにあたっての会長談話

2022年08月15日

東京弁護士会 会長 伊井 和彦

本日、77回目の「終戦の日」、8月15日を迎えました。
1945(昭和20)年8月15日、この日がこれからもずっと我が国の最後の「終戦の日」であることを、祈ってやみません。
第二次世界大戦では、我が国の侵略行為によりアジア・太平洋地域で極めて多数の人々が犠牲になり、我が国でも日本各地への空襲、「唯一の地上戦」となった沖縄戦、広島及び長崎に投下された原子爆弾などにより、数十万人もの一般市民が犠牲になりました。国の内外を問わず、戦争により亡くなられた人々の苦難に思いをいたすとともに、改めて哀悼の意を表します。
戦争は、破壊と殺戮の果てに人々の心をも壊す、人権侵害の最たるものです。
平和は、世界の全ての人々の共通の願いです。
日本国憲法の徹底した平和主義、とりわけ戦争の放棄と戦力の不保持を定めた憲法9条は、戦後の我が国の平和国家としての歩みを支える規定として、多くの国民に支持されてきました。これは、第二次世界大戦の悲惨な経験と、二度と戦争を起こさないという国民の意思に基づくものです。
「終戦の日」の今日、あらためて第二次世界大戦がもたらした犠牲の大きさと、日本国憲法の平和主義の意味を噛みしめたいと思います。
そして、我が国だけでなく、今なお世界中で勃発している戦争や紛争が終息し、平和が訪れることを祈念します。
第二次世界大戦を経験し、日本国憲法の平和主義を今日まで維持してきた我が国は、ロシアのウクライナ侵攻が行われている今こそ、核兵器などの大量破壊兵器の廃絶やあらゆる戦争への反対を、粘り強く訴え続けていくべきです。
東京弁護士会は、弁護士の使命である基本的人権の擁護と社会正義の実現のために、これからも平和を訴え続けて参ります。

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