アクセス
JP EN
広報委員会

広報委員会

 

テレビドラマ取材報告-セット見学編

掲載日:2022年6月20日

現在、フジテレビ系列で、月曜夜9時から、いわゆる「月9枠」で放送中のドラマ「元彼の遺言状」。
このドラマは、綾瀬はるかさん演じる弁護士「剣持麗子」と大泉洋さん演じる謎の男「篠田敬太郎」が互いに協力しながら、色々な事件を解決していくというミステリードラマです。
東京弁護士会の広報委員会より同番組宛てに取材をお願いしたところ、クランクアップの日の撮影に立ち合わせて頂くことが出来ました!

01_poster.jpeg






(フジテレビ・スタジオ廊下のポスター)

撮影の合間に、まずは、プロデューサーの宮﨑さんのご案内で、スタジオ見学。
とても巨大なスタジオの空間内に、剣持麗子先生の法律事務所のセットと、2つのセットを取り壊した残骸らしきものが見えます(これが何かは後ほど。)。

02_set.jpeg






(法律事務所セットの外観)

03_studio.jpeg












(巨大なスタジオと、その中の残骸の一つ)

まずは剣持先生の事務所「暮らしの法律事務所」セット内をご案内いただきました。
ちなみに、ドラマ内では、この事務所は古本屋の2階という設定でしたが、実は1階の古本屋はセットではなく、ロケということでした。
事務所のセットは、ちゃんと1階の古本屋との階段のつながりが意識された作りとなっています。

04_office.jpeg






(事務所全景)

ドラマをご覧いただければ分かりますが、事務所は相当広い作りになっています。

一人事務所でこんなに広いオフィスは、東京ではまず見たことがありません(最近では弁護士専用シェアオフィスなども開設されていますね。)。
地方では一軒家の法律事務所もあるようですが、こんなに広い事務所をお使いの先生もいらっしゃるのでしょうか。

ところで、ドラマの中では、事務所内にキッチンがあるという設定でしたが、そのキッチンスペースも、作り物とは思えないほど、ディテールが凝っていました。

05_kitchen.jpeg





(事務所内のキッチンコーナー。日に焼けた張り紙やレトロな床がリアルです。)

この事務所のデザインですが、なんと、本作は2001年に第1期がスタートした大人気の検察官ドラマ「HERO」(木村拓哉さん主演)の時と監督が同じで、その監督のこだわりで、HEROの検察庁内の執務室と同じく、シンメトリーなデザインになっているということでした。
大泉洋さん演じる事務員が寝泊まりするスペースは、ロフト構造になっています。

06_office2.jpeg





(シンメトリーなデザインの執務室と吹き抜け構造、奥に見えるのがロフト)

事務所内の本棚には、法律関連書籍や事件記録ファイルの数々。

07_bookshelf.jpeg






(リアルな本棚。文書保存箱まで。)

事件記録には、いずれも依頼者名と事件名が明記されており、写真撮影は個人情報的にNGかと恐る恐る確認したところ、撮影OKとのお答え。
というのも、これらは全て架空のものということでした。

08_file.jpeg












(ファイル表紙のリアリティ)

実際にファイルの中を見せていただいたところ、中身はたしかに白紙。
安心いたしました。それくらい実際の我々の事務所にある事件記録のファイルとそっくりに再現されていました。

09_file2.jpeg






(中身は白紙)

これらの小物類は、実際に弁護士にも意見を聞きつつ、架空の世界として色々想像しながらご準備されているということでした。

さて、綾瀬はるかさん演じる剣持先生の執務デスクですが、デスク上にはパソコン1台のみ。電話もメモもファイルも一切置かないという誠にシンプルで潔い設定。
こんなにすっきりしていたらいいのですが、多くの弁護士のデスクは、書面やら資料やら文房具やらで正直溢れかえっている印象...
弁護士の皆さんも、執務デスクとして参考にされてはいかがでしょうか。

10_desk.jpeg






(剣持弁護士の執務机)

なお、このような本格的なセットの設営日数についてお尋ねしたところ、例えば、この事務所のセットは、設営に5日程度。取り壊しには2日程度かかるだろうということです。
そんな手間暇をかけてセットを作るより、ロケで撮影してきたほうが便利なのではないかとお尋ねしたところ、プロデューサーの宮﨑さんによると、ロケの場合、移動にも時間がかかり、気象条件にも左右される上、編集のために媒体を運んでくるという手間もあるところ、セット撮影の場合はそのような事情がなく、複数カットずつ撮影でき効率も良く、スタジオ内ですぐに編集作業に移れるので便利だということでした。
なるほど。

ところで、スタジオ内には、2つのセットの残骸らしきものがあると書きましたが、実はそれらは、法廷のセットとある事件の現場となったレストランのセットを取り壊したものでした。

ドラマで見ていると、まさかセットとは気付かないような大掛かりでリアルな作り。
法廷のセットの残骸の中には、我々弁護士にはお馴染みの看板もありました。細かいところまで再現されていますね。

11_sign.jpeg






(傍聴の注意の看板)

ちなみに、ドラマ第10話の法廷シーンの撮影は2日間かかったそうです。

さて、セット見学が済んだところで、次はいよいよ撮影シーンに立ち会わせていただきます!
(次回に続く)

(*なお、当会は、本ドラマの内容等について監修等はしておりません。)

広報委員会メニュー