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市民交流会 刑務所見学会レポート
東京弁護士会広報委員会市民交流部会では、平成25年9月20日に市民交流会の市民メンバーの皆様20名、広報委員会委員の引率弁護士8名とともに、東京都府中市にある府中刑務所見学会を実施しました。
府中刑務所は、敷地面積26万2058㎡(ドーム5、6個分とのこと)、見学日現在の収容者数約2550名を擁する大きな施設です。
外国人受刑者も多く現在約430名が収容され、国籍は56カ国、使用言語は47言語だそうです。
なお、受刑者は比較的長期の刑期の方が収容されており、日本人受刑者のうち42.7%が暴力団関係者なんだそうです。
ずっと向こうまで府中刑務所の外壁です。
非常に長いです。
刑務所正門前には、当日釈放になる受刑者の出迎えにきている受刑者関係者の方が待ち構える中、多くの市民メンバーの方々が初めての刑務所見学を前に緊張の面持ちをされていました。
当部会メンバーは、長らく市民交流部会員を務めている者が多く、刑務所見学会の引率も何度か目の者が多く、非常にリラックスした表情または笑顔で集合場所に集まり、緊張の表情をした市民メンバーの方々からは、引率弁護士たちはなぜあんなに緊張感が無いのだろうと思われたかもしれません。
この刑務所(または少年刑務所)見学会は、市民交流会の恒例行事となっており、市民メンバーからも毎年印象に残ったと評判の高い企画です。
まずは、刑務所事務棟に入館し、刑務官より刑事施設の概要説明、府中刑務所のルーツ、歴史的経緯、また現在の収容状況について詳しくレクチャー頂きました。
レクチャーののち、収容施設内に案内され、いわゆる「塀の中」に入場するときには、引率担当とは別の刑務官が入場人数をしっかりと数えていました。
これは勿論、刑務所内に誤って入場者を残していかないための作業かと思われます。
収容施設内では、作業中で退出している受刑者の部屋や作業場、体育館、運動場、釈放前の受刑者が生活をする静心寮などを案内頂きました。
参加者の印象に残ったのは、やはり真剣に作業に取り組む受刑者の表情だったのではないでしょうか。
府中刑務所には、革製品の工場や、印刷工場、クリーニング工場などがあり、この作業場での経験が受刑者の社会復帰の一助となっているようでした。
市民メンバー、引率弁護士は無事に全員見学を終えて、塀の外へ出たのち再び刑務官からの刑務所施設の解説をしていただきました。
市民メンバーの皆様は、興味深々な様子で解説に聞き入り、収容状況や受刑者の生活の様子、受刑者の社会復帰に関する問題点について、その他刑務官の仕事の魅力や悩みなど、バラエティに富んだ活発な質問が出ました。
担当刑務官からは刑務所の取り組みや日々の仕事の悩みやその他雑感をざっくばらんにお話しいただき、市民メンバーのみならず引率弁護士も驚きとともに新しい発見があり大変勉強になった様子でした。
施設見学終了後は、刑務所施設外にある、受刑者が作業場で作っている刑務作業品の売店に足を運び、府中に限らない全国各地の刑務所で作られた作業品の売店内を見学しました。
この売店の商品は非常に高品質でありながら、値段の安いものが多く、市民メンバーの方々や市民交流会部会員の引率弁護士は石鹸やブックカバー等、各々気に入った日常雑貨などを家や事務所のお土産にすると購入し、中には袋いっぱいにふくらますほどのお土産を買った弁護士もいました。
刑務作業品の売店内です。
全国各地の刑務所で作られた作品があります。
このような流れで今年の刑務所見学会も文字通り大きな収穫をともなって無事に終了しました。
来年の引率も楽しみです。