東京弁護士会

「集団的消費者被害回復に係る訴訟制度の骨子」に対する意見書

当会は、2012年1月13日開催の常議員会の審議を経て、標記意見をとりまとめました。

意見書全文はこちら(PDF:20KB)

【意見の趣旨】

今般の「集団的消費者被害回復に係る訴訟制度の骨子」(以下,本骨子という。)に示されている訴訟制度(以下,本制度という。)について,当会は以下のとおり意見を述べる。

1 本制度の本年の通常国会での立法化を強く求める。

2 もっとも,本制度を実効性あるものとするため,下記の諸点については,立法化に際して特段の留意・検討をすべきである。
(1) 本制度の対象となる請求権について,消費者契約の相手方等以外の事業者に対する不法行為に基づく損害賠償請求権(金融商品取引法上の責任を含む。)を含めるなどし,本制度の対象事案に,個人情報流出事案,有価証券報告書等の虚偽記載等に係る事案及び契約を締結する場面に関する虚偽又は誇大な広告・表示に関する事案(広告・表示をした者が消費者契約の相手方とは別の事業者である場合を含む。)等が含まれるように規定するべきである。
また,少なくともいわゆる悪質事業者については,その実質的な事業運営主体である者も本制度の被告とし得るように,本制度の対象となる請求権に,実質上の事業運営主体である個人に対する共同不法行為責任(民法719条)及び会社法429条等に基づく損害賠償請求権も含めるべきである。
なお,対象事案に関して,今後の立法段階でも例外分野を設けないことを堅持すべきである。

(2) 共通争点の確認の訴えの要件について,「個別の対象消費者の請求権を判断するために必要な事実に関する争いで主要なものが別に存在する場合」はこれを利用できないとしているが,これでは要件として抽象的であり,かつ様々な解釈が可能な文言であるので,より具体的な要件を検討すべきである。

(3) 通知・公告費用については,一段階目の手続で敗訴した被告に負担させることを原則とすべきである。

(4) 手続追行主体については,適格消費者団体以外の者にも拡大するよう,今後も引き続き検討すべきである。

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