東京弁護士会

人権救済申立事件

2016年度

  • 2017(平成29)年03月10日

    東弁28人第498号

    刑事施設における診察・治療拒否事件(PDF:119KB)

    申立人の左首付近にある腫瘍(診断名:正中頚のう胞)について、相手方刑事施設は、申立人の治療に際し、手術を検討したり、申立人の苦痛を和らげる薬の処方をすべきであるのに、適切な治療及び処方をしていないことは、申立人の適切な治療及び処方を受ける権利を侵害しているので、申立人が痛みを訴えたときには抗生剤、鎮痛剤、消炎剤等を処方すること及び治療として手術を検討するよう、要望した事例。

  • 2017(平成29)年03月10日

    東弁28人第497号

    刑事施設における診察・治療拒否事件(PDF:145KB)

    「サルコイドーシス」(原因不明の多臓器疾患)に罹患していた申立人に対して、相手方刑事施設が、副腎皮質ステロイドホルモン剤や免疫抑制剤の投与といった必要な治療を行わなかったことは、憲法第13条及び第25条に基づく医療を受ける権利を侵害し、刑事収容施設法第56条、第62条第1項や国際人権(自由権)規約第7条等に違反するものであるとして、今後このような重大な人権侵害行為を行わないよう、警告した事例。

  • 2017(平成29)年03月10日

    東弁28人第496号

    不当処遇事件(PDF:157KB)

    申立人は相手方において受刑中であるところ、相手方が申立人に対して行った面会並びに信書、書類及び雑誌の授受の差し止め等の制限は、申立人の人格権(憲法13条)や表現の自由(情報流通の自由、憲法21条1項)等に対する制約であり、これらの制約が憲法上許されるためには、制約の目的が合理的で、制約の内容が当該目的達成のために必要最低限度でなければならないが、相手方の制約は、申立人が有する人格権や表現の自由等を不当に侵害しているので、今後は申立人に対し同様の差し止め等の制限を行わないように勧告した事例。

  • 2016(平成28)年11月11日

    東弁28人第335号

    物品自弁使用不許可事件(PDF:148KB)

    申立人が相手方に対して水彩道具一式、及び写経道具一式の自弁使用を申し出たのに対し、これを不許可にしたことは申立人の人権を不当に侵害するものであるので、このような人権侵害を行わないように勧告した事例

  • 2016(平成28)年10月31日

    東弁28人第321号

    信書の一部抹消による人権侵害事件(PDF:132KB)

    申立人が未決拘禁者として在監していた相手方に発信申請を行った信書について、「万が一、右御支払なき場合は、やむを得ず法的手続を進行させますので御了承下さい。」との文言を抹消するよう指導した行為は、申立人の信書発信の自由を侵害したものであると認定し、相手方に勧告をした事例。
    本件信書で相手方が削除した文言は、一般的な民事事件において相手方に対し債務の履行を促す際に使用する文言の範囲内であり、当該文言を「威迫にわたる記述又は明らかな虚偽の記述があるため、受信者を著しく不安にさせ、又は受信者に損害を被らせるおそれがある」と評価することはできないし、刑事収容施設における管理運営に支障をきたすものではないと認定した事例。

  • 2016(平成28)年09月23日

    東弁28人第251号

    信書の一部抹消による人権侵害事件(PDF:184KB)

    申立人が未決拘禁者として在監していた相手方に発信申請を行った信書について、相手方が信書の一部文言を抹消した上で発信した行為は、申立人の信書発信の自由を侵害したものであると認定し、相手方に勧告をした事例。
    本件信書で相手方が削除した文言は、一般的な民事事件において相手方に対し債務の履行を促す際に使用する文言の範囲内であり、当該文言を「威迫にわたる記述又は明らかな虚偽の記述があるため、受信者を著しく不安にさせ、又は受信者に損害を被らせるおそれがある」と評価することはできないし、刑事収容施設における管理運営に支障をきたすものではないと認定した事例。

  • 2016(平成28)年08月31日

    東弁28人第215号

    性同一性障がい者不当処遇事件(PDF:174KB)

    性同一性障がいにより女性としての性自認を持つ申立人に対して、
    1.申立人の入所時の健康診断及び身体検査について、男性
     の医師と准看護師が実施し、日常の衣体捜検については着
     衣のまま男性の刑務官が実施した
    2.申立人の入浴時に、男性の職員が立ち会い、申立人の動
     静を監視できるような状況で入浴させた実施した
    3.ホルモン剤の投与について自費診
     療の申し出を拒絶した
    4.性別変更に必要な医師の診断書の作成のため、の自費診
     療の申し出をしたがを拒絶した
    5.調髪、着衣、日用品の使用等について、申立人に対し、
     女性被収容者に認められている限度のものを認めなかった
    ことは、申立人の性自認に基づく個性と人格を否定する人権侵害であり、憲法第13条に定める「個人の尊厳」尊重原理に違背するので、今後、同様の人権侵害を生じさせないよう、性同一性障がいについて十分に理解を深めるとともに、性同一性障がいを有する被収容者の性自認を尊重した処遇を行うように勧告した事例。

  • 2016(平成28)年08月24日

    東弁28人第206号

    性同一性障がい者不当処遇事件(PDF:133KB)

    性同一性障害により女性としての性自認を持つ申立人に対して、その申し出にもかかわらず、法律上の性別変更に必要な医師の診断書の作成のための措置を怠ったことは、申立人の人権を侵害するものであるので、今後、同様の人権侵害を生じさせないよう、性同一性障がいについて十分に理解を深めるとともに、性同一性障がいを有する被収容者が、性別変更に必要な医師の診断書の作成を申し出たときは、これに応じて医師の診察等必要な措置を行うように勧告した事例。

  • 2016(平成28)年08月17日

    東弁28人第198号、199号

    市民まつり出店拒否事件(PDF:298KB)

    市が後援する市民まつりに毎年出店してきた申立人らを、「政治的な意味合いを持つ」との理由で出店等を認めなかった市民まつり実行委員会と市の行為は、申立人らの表現の自由を侵害するものであり、本年度において出店等に申込みがあった場合は、「政治的な意味合いを持つ」との理由で出店等を拒否するといった対応をとることのないように要望した事例。

2015年度

  • 2016(平成28)年03月30日

    東弁27人第488号

    名誉教授称号授与の懈怠事件(PDF:58KB)

    相手方の教授会が申立人を名誉教授として推薦したにもかかわらず、相手方の大学評議会が合理的理由なくこれを否決した決議は、そもそも申立人に対する本件懲戒処分が一見して明白に違法無効なものであることから、その前提を欠く無効な決議であるため、上記否決の決議を取消し、改めて申立人に対し名誉教授の称号を付与するよう、警告した事例。

  • 2016(平成28)年03月30日

    東弁27人第487号

    不当処分事件(PDF:54KB)

    相手方による申立人らに対する本件懲戒処分は、申立人らが懲戒処分を受けるような行為を全くしておらず、かつ、手続的にも必要な弁明の機会を与えられていないことに照らし、一見して明白に違法であり、申立人らの名誉を著しく侵害するものであるとして、申立人らに対する本件懲戒処分を直ちに撤回するよう、警告した事例。

  • 2016(平成28)年03月29日

    東弁27人第467号、東弁27人第468号

    生活保護申請の不当拒絶等事件(PDF:196KB)

    【特別区に対して】 申立人が、相手方に対し、生活保護申請の意思表示をし、同申請と合わせて、宿泊場所がないことへの対応を求めたものの、相手方が同申請を受理しなかったことなどについて、生活保護相談者の相談窓口への来訪が相談受付終了時刻に近い時刻であったとしても、相談者から生活保護申請の意思表示がなされた場合、あるいは相談者の相談内容等から申請の意思があることを知り、または具体的に推知し得た場合には、申請の意思を確認して生活保護申請を受理すること及び、生活保護申請の状況等を事後的に検証できるよう、相談を受け付けた担当者は、当該相談者の生活保護申請に関する経緯を明確に記録することを徹底するよう、勧告し、居宅生活が困難な生活保護相談者に対しては、宿泊場所の紹介、社会福祉協議会が運営する「緊急要保護者に対する応急措置事業」等の制度について慎重かつ丁寧な説明を行うなど相談者が必要な保護を受けられるように最大限務めることを要望した事例。
    【特別区に対して】 申立人は、相手方において生活保護が開始された後、数日間連絡が取れなくなったことから、一旦は「失踪」を理由に保護廃止決定がなされたところ、廃止決定の翌日に申立人が相手方に対し再度の生活保護申請の意思表示をしたにもかかわらず、相手方が同申請を受理しなかったことなどについて、生活保護相談者の相談窓口への来訪が相談受付終了時刻に近い時刻であったとしても、相談者から生活保護の申請の意思表示がなされた場合、あるいは相談者の相談内容等から申請の意思があることを知り、または具体的に推知し得た場合には、申請の意思を確認して生活保護申請を受理するよう、勧告し、仮に生活保護受給者と連絡が取れなくなった場合でも、受給者の「失踪」を理由に保護廃止決定をする場合には、受給者と連絡を取るよう最大限務めるとともに、廃止を決定するまでの相当期間は受給者からの連絡を待つなどして慎重に判断するよう、要望した事例。

  • 2016(平成28)年02月17日

    東弁27人第410号

    面会制限等事件(PDF:54KB)

    相手方が面会室に時計を設置しないことは、面会中の被収容者が面会の経過時間を知ることができず、制限時間内に必要な会話を終えるよう調整することが困難になる結果、面会の目的を達成できない事態を招くものであるから、被収容者の面会交通権を不当に制約するものであるとして、面会室に時計を設置するよう要望した事例。

  • 2016(平成28)年02月17日

    東弁27人第409号

    不当懲罰等事件(PDF:103KB)

    相手方において一時保管中であった申立人所有の消しゴムの交付の有無をめぐり、申立人の虚偽申告を理由に行われた懲罰審査会において、申立人の居室から消しゴムが発見されず、その交付の記録もなかったにも関わらず、交付を受けていないとする申立人の申告を虚偽と断定して申立人に懲罰を科したことは、申立人の人権を侵害するものであるとして、懲罰審査会では客観的事実に基づき経験則に則った中立公正な事実認定をするよう勧告するとともに、一時保管中の物品については交付の際に記録をするよう勧告した事例。

  • 2016(平成28)年02月05日

    東弁27人第394号

    面会不許可事件(PDF:88KB)

    申立人らと相手方に在監している受刑者との面会を許さなかった相手方の行為は、刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律111条2項等に違反し、裁量権を逸脱するものであるので、今後、同受刑者が申立人らとの面会を希望する場合には、面会を不許可としないよう、警告した事例。

  • 2016(平成28)年02月03日

    東弁27人第389号

    民事裁判出廷不許可事件(PDF:91KB)

    拘置所に収容されていた被収容者を被告とする民事訴訟事件において、拘置所がその口頭弁論期日への出廷を一切許可しなかった件につき、申立人の出廷権を侵害しているとして、今後、被収容者を当事者とする訴訟において、被収容者から出廷の願い出があった場合には、当該具体的事情の下で、出廷を許すことによって刑事施設内の規律及び秩序の維持に放置することができない程度の重大な障害が生ずる具体的蓋然性があると十分な根拠に基づいて認められ、そのため出廷を制限することが必要かつ合理的と認められる場合を除き、原則として出廷を許可するよう、勧告した事例。

  • 2015(平成27)年10月20日

    東弁27人第263号

    書籍閲読の不当制限等差別取扱事件(PDF:94KB)

    相手方の申立人に対する書籍(男性同士の性行為等が掲載された成人用雑誌、男性同士の恋愛や性行為等の場面を描写した漫画及び小説等合計22冊)の閲覧禁止措置等の行為は、憲法上保障されている申立人の図書の閲読の自由を侵害するものであるので、再びこのような人権侵害に及ぶことのないよう、警告した事例。

  • 2015(平成27)年07月15日

    東弁27人第133号

    拭身禁止事件(PDF:94KB)

    相手方が、被収容者に対して、夏季期間を除き、居室内で水で濡らしたタオルを用いて身体を拭くことを禁止することは、節水や他の収容者とのトラブル防止という目的を達成するために必要やむを得ない措置であるとは言えず、被収容者の人権を侵害するものであるとして、今後の運用として、被収容者が居室内で濡れたタオルを用いて身体を拭くことを認めるよう、勧告した事例。

2014年度

  • 2015(平成27)年03月12日

    東弁26人第494号

    監視カメラ事件(PDF:95KB)

    被収容者を監視カメラ付居室に収容し、カメラを作動させ被収容者を監視した相手方の行為は、当該被収容者の人権を侵害するものであり、今後は、自傷行為を行うおそれが高い等、被収容者に対するプライバシー権侵害の程度が低いその他の方法では被収容者の身体の安全確保ができない特別な事情がある場合に限って行うこととするよう、警告した事例。

  • 2014(平成26)年07月25日

    東弁26人第150号

    町田警察署自動車検問事件(PDF:122.6KB)

    自家用車に、会社の行事でスイカ割りをするために持参を指示されたバットを積んだまま走行していた申立人に対し、相手方が行った職務質問、所持品検査、任意同行及び取調べについて、
    (1) 申立人の明確な了解の意思を確認せず行った違法な職務質問・所持品検査である
    (2) その後の任意同行についても、同行を渋る申立人に対し、「すぐ終わる」等と根拠なく述べて申立人の運転する車の助手席に警察官が乗り込むといった任意性を欠くものである
    (3) 取調べにおいても、スイカ割りに使用する予定であったと説明しているにもかかわらず、護身用であるはずだと3時間以上も詰問し、申立人の意思に反して「護身用でバットを持っていました」と書類作成させ、申立人の供述拒否権を侵害した
    として、以後、違法な捜査を行わないよう、警察官に対する指導・教育を徹底させるよう、警告した事例。

2013年度

  • 2014(平成26)年03月26日

    東弁25人第483号

    24時間カメラ監視等事件(PDF:88.7KB)

    被収容者を24時間監視カメラ付きの居室に入室させた相手方の処置が、被収容者のプライバシーを侵害したものであり、今後は、自傷行為をする恐れが高い場合等、被収容者に対するプライバシー侵害の程度が低いその他の方法では被収容者の生命身体に対する安全の確保ができない特別の事情がある場合に限って行うよう、勧告した事例。

  • 2014(平成26)年03月26日

    東弁25人第481号

    トイレ衝立使用の不当制限、信書の発信不当制限等事件(PDF:251.5KB)

    1 相手方が、申立人が独居房内にあるトイレ使用の際に衝立の使用を求めたのに、自殺防止を理由にそれを認めなかった相手方の対応が、申立人のプライバシー権及び人格権を侵害するものであるとして、要望を発した事例。  2 申立人が発信しようとした信書を3回にわたり拒否したことが、申立人の信書発信の自由を侵害するものであるとして、要望を発した事例。

  • 2014(平成26)年03月20日

    東弁25人第469号

    不当刑務作業等事件(PDF:65.5KB)

    受刑者が尻の痛みと手足の痺れを訴えていることを認識しており、診察に当たった医師が立位作業が望ましい旨の発言をしているにもかかわらず、申立人が従事する作業を座位作業から立位作業に変更しなかった相手方の対応が、申立人の人権を侵害したおそれがあるとして、受刑者の身体の状況に配慮し、適切な作業に従事させるよう要望を行った事例。

  • 2014(平成26)年03月18日

    東弁25人第464号

    不当取調べ等事件(PDF:118KB)

    申立人が、秋葉原交番付近で一人の警察官から職務質問を受け、その際、所持品検査により申立人の鞄のポケット奥に十徳ナイフが入っていたことから、交番、その後、警察署にパトカーで連行されて取調べを受け、写真撮影、指紋採取などが行われたことについて、申立人に対してなされた職務質問および所持品検査が、警察官職務執行法に違反する違法なものであり、これらに引き続く、警察署への連行、取調べ、指紋採取も、任意捜査の限界を超えた違法なものであったとして、相手方に対し警告を発した事例。

  • 2013(平成25)年12月13日

    東弁25人第329号

    勾留期間更新決定不呈示等事件(PDF:128KB)

    拘置所において、被告人に対し勾留期間更新決定の告知を行った際、当初、決定書の呈示を行わず、被告人の強い抗議を受けてようやく呈示を行ったという件につき、令状主義の趣旨を尊重し、刑事訴訟法73条2項を遵守して、被収容者の要求を待つことなく、被収容者に対して決定書の呈示を必ず行うよう、勧告した事例。

  • 2013(平成25)年10月29日

    東弁25人第257号

    窃盗被害に対する不当対応事件(PDF:103KB)

    警察官が、申立人に対し、被害者から被害届が提出されている旨の虚偽の事実を告知し、およそ1時間、執拗に警察署への同行を求め続け、同行させたこと及び、申立人が泣いて拒否しているにもかかわらず、急き立てて強引に、被疑者として同人の指紋を採取し、正面と横向きの顔写真を撮影したことは、憲法上の適正手続の保障(憲法31条)を侵害する行為であるとして、警察署に対し、今後以上のような違法な捜査行為を二度と行わないよう警告した事例。

  • 2013(平成25)年10月22日

    東弁25人第234号

    刑務所における医療用器具紛失事件(PDF:104KB)

    刑事収容施設における身体検査等の際、施設側が被収容者に対し身に着けていた私物を身体からはずすよう指示し、それを預かった場合には、当該私物が紛失しないよう慎重な管理を行い、身体検査等が終わり次第速やかに返却すること、とりわけその私物が医療用器具である場合には、被収容者の体調に悪影響を与えないよう特に慎重な配慮を行い、当該医療用器具を速やかに返却できない場合には、代替品の交付を行うなど適切な対応を行うことを求めて、警告を出すとともに、かりに、被収容者の私物を預かった後、それが紛失した場合には、いやしくもそれを隠そうなどせず、速やかにその経緯を調査して当該被収容者に説明するとともに、適切な補償を行うよう、警告を出した事例。

  • 2013(平成25)年09月03日

    東弁25人第160号

    レッド・パージ免職事件(PDF:134KB)

    1950年当時、電気通信省に勤務していた申立人を共産党員であることを理由として免職とした国の行為が、特定の思想・信条を理由とする差別的取扱いであり、申立人の思想良心の自由、法の下の平等、結社の自由を侵害するものとして勧告を行った事例。

  • 2013(平成25)年07月04日

    東弁25人第102号

    違法捜査・制圧行為等事件(PDF:192KB)

    警察官の職務質問及び所持品検査の際、逃走を図った被疑者に対し、警察官がこれを追跡し、仰向けに転倒させた行為については、職務質問・所持品検査を継続する必要性と緊急性が認められ、かつ抵抗の激しかった被疑者を制止しようとしたことに起因するもので、違法とまでは言えないが、その後引き続いて被疑者の身体を数分間にわたって押さえつけた制圧行為及びこれによって被疑者が左手の甲、右眉の上、右耳の擦り傷、首の発赤等を負ったことについては実力行使として許される限度を超えた違法なものであるとして警告を出したほか、上記警察官による違法な制圧行為の結果、被疑者の立ち去りを断念させ、任意同行の名目で警察署に連行して留め置き、強制採尿を行った行為についても、違法なものであるとして警告を出した事例。

2012年度

  • 2013(平成25)年03月14日

    東弁24人第498号

    面会不許可等事件(PDF:167KB)

    被収容者の友人との面会を不許可とされたことに関し、友人との面会を不許可とした事実の告知が不許可の1カ月程後に行われ、かつ、友人の氏名も告知されなかった件について、被収容者に対する面会申込に対し、面会を不許可とする旨の措置を行った場合には、可及的速やかにその旨を被収容者に告知するとともに、面会の相手方の氏名を告知しない場合(氏名を告げることにより実質的に面会の目的が達成されてしまうような場合)については、被収容者が適時に面会不許可の処分を争う機会が保障されるように厳格に運用するよう刑務所に対し要望をした事例。

  • 2013(平成25)年03月14日

    東弁24人第499号

    物品使用不許可事件(PDF:155KB)

    受刑者が、刑務所において閉居罰の執行を受けていた間に、自己を当事者とする民事訴訟に係る裁判所宛ての認書作成のために物品(書籍等38点)の使用許可を願い出たにもかかわらず、これを許可しなかった刑務所の行為が、当該受刑者の裁判を受ける権利を侵害するとして、刑務所に対し勧告をした事例。

  • 2013(平成25)年03月14日

    東弁24人第500号

    医療処遇懈怠事件(PDF:215KB)

    入所時にクローン病であるとの引継ぎがなされていた受刑者が、クローン病の典型的な症状を訴えて外部病院の専門医による診療を希望していたにもかかわらず、外部病院での診療を受けさせなかった刑務所の行為(不作為)が、同人の適切な医療を受ける権利を侵害するとして、刑務所に対し警告をした事例。

  • 2013(平成25)年02月08日

    東弁24人第436号

    領置金の無断控除事件(PDF:105KB)

    被収容者が郵便物の発信申請をした際、郵便局にて追加料金が発生したため、被収容者に無断で領置金から控除した件につき、拘置所に対し、郵便物の発信申請に際し、追加料金が発生した場合には、必ず被収容者に事前に意思確認をした上で発送手続を行うよう要望を出した事例。

  • 2013(平成25)年01月30日

    東弁24人第414号

    受診懈怠事件(PDF:185KB)

    警視庁管掌下の留置施設に収容されていた被疑者について、同人が収容時に左手第2指を骨折したにもかかわらず、当該留置施設が約20日間、同人に対する治療行為を行わなかったことが、同人の的確な医療上の措置を受ける権利を侵害するとして、警視庁に対し警告をした事例。

  • 2012(平成24)年12月21日

    東弁24人第364号

    死刑確定者に対する書籍閲覧の不当制限事件(PDF:303KB)

    拘置所に収容されている死刑確定者が、私費で購入した書籍(刑務所での生活を描写した漫画)の閲覧許可を願い出た際、拘置所が、これを刑事施設の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあるとして不許可としたことが、同人の書籍を閲覧する自由を侵害するとして、拘置所に対し勧告をした事例。

  • 2012(平成24)年09月13日

    東弁24人第227号

    不当懲罰事件(PDF:219KB)

    刑務所被収容者に懲罰を科すにあたり、懲罰審査会において参照されるべき量定資料がなく懲罰内容が決定されていることにつき、国連被拘禁者処遇最低基準第29条、30条に反し、国連人権規約(市民的及び政治的権利に関する国際規約)第7条の「非人道的な取り扱い」及び憲法第31条に違反する恐れがあるとして、刑務所及び矯正当局に対し、量定資料を作成し、被収容者その他外部に公表することを要望した事例。

  • 2012(平成24)年09月13日

    東弁24人第226号

    米麦食強要等事件(PDF:162KB)

    刑務所被収容者が、相手方に収容中、米麦食を摂取すると吐き気を催すとの理由から、パン食への変更を繰り返し求めたにもかかわらず、米アレルギーが陰性であったという理由で変更を認めず、米麦食を強要したことが同人の人権を侵害するものとして要望を行った事例。

  • 2012(平成24)年06月14日

    東弁24人第83号

    説明懈怠事件(PDF:168KB)

    公務中の在日米軍によるひき逃げ事件について被害者らとの示談交渉に当たっていた防衛施設庁(当時)が、国が採用する損害賠償基準及び当該基準と裁判実務において認められ得る損害賠償基準との間に大きな差があることについて説明を怠り、その結果、同人らの自己決定権が侵害されたとして、防衛省に対し要望を発した事例。

  • 2012(平成24)年06月04日

    東弁24人第70号

    名誉毀損事件(PDF:217KB)

    相手方大学付属中学校のクラス担任が申立人Aから他の教諭に交替した際、同クラスの生徒の保護者を対象として実施した説明会において、相手方大学が、同中学校校長に、担任交代の理由が健康上の理由だけではなく、申立人Aの教師としての適格性を疑わせるような行為があったと説明させたこと、並びに、その後に再度実施した保護者向け説明会において、相手方大学が実際には申立人Aに対し懲戒処分を行っていなかったにもかかわらず、相手方大学の一機関による調査によって懲戒処分相当である旨勧告されたことを同大学付属学校部長に説明させたことは、申立人Aの名誉ないしは人格権を侵害するものとして、勧告を発した事例。

2011年度

  • 2012(平成24)年03月29日

    東弁23第392号

    応答懈怠等事件(PDF:117KB)

    刑務所被収容者が、平成21年7月3日から平成22年6月10日までの間に、合計9回にわたって法務大臣宛苦情申出を行ったが、法務大臣が、平成23年5月18日になって、全9回の申出に対し一度に処理結果の通知をした件につき、同被収容者の請願権が侵害されていたものとして、法務大臣に対し、被収容者から苦情の申出があった場合には、迅速かつ適切に処理をして速やかに被収容者に処理結果の通知をするとともに、苦情の申出に対する標準処理期間を定める等により処理の迅速を制度的に担保する方策を検討するよう、要望を出した事例。

  • 2012(平成24)年03月09日

    東弁23人第357号

    不当調査等事件(PDF:154KB)

    刑務所被収容者が、痺れ及び発熱等の症状を訴えたところ、刑務所職員が痛覚を確認するために被収容者の足とわき腹を11か所つねり、内出血の傷害を生じさせた件につき、被収容者の身体の安全を侵害する行為であるとして、今後、被収容者の痛覚の有無を調べる検査を行う場合には人体への侵襲を伴わない方法で実施するよう刑務所に対し、警告を出した事例。

  • 2012(平成24)年01月27日

    東弁23人第318号

    内部通報に対する不利益取扱い事件(PDF:286KB)

    相手方会社の従業員であった申立人は、相手方社内において顧客会社からの不適切な従業員引抜きをしようとしていることを知り、相手方内の内部通報窓口に通報した。すると、当該通報窓口担当者は、申立人が当該通報を行ったことを相手方社内の関係者に漏洩した。その後、申立人は、通報を行ったことに対する報復として、全く経験のない部署へ異動させられ、異動先において、社内外の関係者との全面的接触禁止、不明確かつ達成できない業務目標の設定、月次面談等における申立人に対する不適切な言動、著しく低い人事評価の継続などのパワーハラスメントを受けた。相手方における、上記情報漏洩、不当な動機・目的による配転命令、配転後の一連のパワーハラスメントが、いずれも申立人のプライバシー・人格権を侵害するものとして、相手方に対し警告を発した事例。

  • 2011(平成23)年10月19日

    東弁23人第219号

    礼拝等妨害事件(PDF:107KB)

    独居房に収容されている外国人被収容者が、自己の信仰する宗教に基づき、起床時間の1時間前等の時間帯に声を出さずに礼拝を行うことを希望している件につき、その宗教的行為の態様などが管理運営上の具体的支障を生じさせる相当の蓋然性をもつなどの特段の事情のない限り、これを許可する運用に改めるよう刑務所に対して要望を出した事例。

  • 2011(平成23)年10月19日

    東弁23人第218号

    宅下げ文書塗抹等強要事件(PDF:123KB)

    被収容者が、訴訟の証拠として提出するために自己の日記を家族宛てに宅下げしようとしたところ、同日記に記載された刑務所職員の名前を塗抹するまで宅下げを認めなかった刑務所職員の行為が申立人の裁判を受ける権利を侵害するものとして、刑務所に対し警告を発した事例。

  • 2011(平成23)年06月30日

    東弁23人第99号

    懲罰審査会への書面提出妨害事件(PDF:36KB)

    被収容者が懲罰審査会において口頭による弁解に加えて書面の提出をしようとしたところこれを阻害した拘置所職員の行為が憲法31条に違反するとして、法務大臣、法務省矯正局長及び拘置所に対し警告を発した事例。

2010年度

  • 2010(平成22)年11月26日

    東弁22人第282号

    警察官による当番弁護士派遣の連絡の懈怠事件(PDF:19KB)

    逮捕された被疑者が警察官に対して当番弁護士派遣のための連絡を求めたにも拘わらず警察官がその連絡を怠ったことが、被疑者の弁護人依頼権を侵害するものとして、警察署に対し警告を発した事例。

  • 2010(平成22)年09月30日

    東弁22人第196号

    拘置所における洗濯・物の所持・文書発信等に関する処遇改善の申立事件(PDF:33KB)

    未決拘禁者に対し、房内における洗濯を禁じ、物品の所持を制限し、また、発信可能信書の通数を原則として1日1通としていることが被収容者の人権を侵害するとして、拘置所に対して勧告を発するとともに、調髪の機会につき、従前の運用に戻して20日に1回程度とするよう要望した事例。

2009年度

  • 2010(平成22)年02月16日

    東弁21人第354号

    自力排尿できない被収容者に対する導尿措置の懈怠事件(PDF:12KB)

    自力排尿できない受刑者が導尿措置を申し出たにも拘わらず、刑務所職員がその申し出を長時間放置した件につき、適切な医療措置を速やかに受ける権利を侵害したとして、刑務所に対し警告を発した事例。

  • 2009(平成21)年10月28日

    東弁21人第236号

    未決拘禁者に対する医療的処遇の懈怠事件(PDF:153KB)

    勾留されている被告人に対し、骨折予防のための腰コルセットの使用を認めなかったこと、及び、関節炎によって変形した指の外部病院における手術を認めなかったことが人権侵害にあたるとして、拘置所に対して警告を発した事例。

  • 2009(平成21)年06月29日

    触法調査に対する子どもの人権救済申立事件

    男子中学生(当時13歳)に対する葛飾警察署による調査について、(1)葛飾警察署への勧告及び要望、(2)警視総監へ要望を出した事例。

2008年度

  • 2009(平成21)年02月17日

    東弁20人第373号

    障がい福祉サービス支給量限定事件(PDF:30KB)

    先天性脳性麻痺により全身性の障がいを有する者に対して区が支給する障害福祉サービスの量につき、1か月505時間とした区の決定が当該障がい者の人権を侵害するとして、区に対し、支給量を見直すよう勧告を発した事例。

  • 2008(平成20)年08月28日

    東弁20人第189号

    警察官による服薬妨害事件(PDF形式)

    警察署に勾留されていた被疑者が抗けいれん薬の服用を求めたにも拘わらず署員がこれを許さなかったためにてんかんの発作が起きた件につき、警察署に対して警告を発した事例。

  • 2008(平成20)年07月29日

    東弁20人第146号

    警察官による令状なき連行事件(PDF形式)

    警察官3名が、駅前にいた男性を挙動不審であるとして交番に同行する際、令状なくして男性の手足を持って交番の前まで運んだ行為が、令状主義を潜脱し身体の自由を侵害するものとして、警察署に対し警告を発した事例。

  • 2008(平成20)年07月03日

    東弁20人第109号

    警察署による被疑者の骨折の放置事件(PDF形式)

    逮捕直前に転倒してかかとを骨折した被疑者に対し、警察署が、骨折当日と翌日に医師の診療を受けさせたものの、その後、医師による再受診の指示を無視して被疑者を受診させなかったために骨が変形して付いてしまったことが、適切な医療的処置を受ける権利を侵害するものとして、警察署に対し警告を発した事例。

  • 2008(平成20)年06月30日

    東弁20人第105号

    未決拘禁者に対する雑誌閲読の不当制限事件(PDF形式)

    拘置所に勾留されている男性被告人が男性同性愛雑誌を閲読しようとしたのに対し、拘置所がこれを不許可としたことが、被告人の図書の閲読の自由を侵害するとして、拘置所に対し警告を発した事例。

2007年度

  • 2008(平成20)年02月28日

    東弁19人第202号

    拘置所における食事・運動・入浴の制限事件(PDF形式)

    公務執行妨害等被告事件につき否認をしている被告人に対し、同人を勾留によって身柄拘束している拘置所が、朝食及び昼食を食べさせず、運動のための出房もさせず、更に入浴もほとんどさせなかったことが、勾留されている被告人の生命身体の安全を侵害するとして、拘置所に対して警告を、法務省矯正局に対して要望を発した事例。

  • 2007(平成19)年11月12日

    東弁19人第51号

    懲罰審査会における書面携行制限事件(PDF形式)

    受刑者が懲罰審査会への書面携行を求めたのに対して、これを許可しなかった刑務所の行為が憲法31条に違反するとして、刑務所に対し勧告を発した事例。

  • 2007(平成19)年07月04日

    東弁人第68号

    刑務所内暴行事件(PDF形式)

    刑務所内において職員から被収容者に対して暴行がなされた件につき、刑務所に対して警告を、法務省矯正局に対して要望を発した事例。

  • 2007(平成19)年07月04日

    東弁人第66号

    拘置所内暴行事件/外国語版書式備付要望事件(PDF形式)

    ・拘置所内において職員から被収容者に対して暴行がなされた件につき、拘置所に対して警告を発した事例。 ・拘置所内に訴訟の取下書の書式が日本語版しかない状況において、外国人被収容者のために、可能な限り多様な言語に翻訳した書式を備え置くよう、拘置所及び法務大臣に対して要望をした事例。

  • 2007(平成19)年04月05日

    東弁人第1号

    病舎への被収容者に対するテレビ視聴等制限事件(PDF形式)

    刑務所の病舎に収容されている受刑者が、他の被収容者と異なりテレビの視聴及び慰問の鑑賞を制限されていることが当該受刑者の人権を侵害するとして、刑務所及び法務省矯正局に対して勧告を発した事例。

2006年度

  • 2007(平成19)年02月28日

    東弁人第234号

    教育委員会の事情聴取への弁護士立会の拒否事件

    卒業式における君が代斉唱時に起立をしなかった教諭に対して教育委員会が事情聴取をする際、教員が同事情聴取に弁護士の立会を求めたにも拘わらず教育委員会がこれを拒んだことが教諭の人権を侵害するとして、教育委員会に対し警告を発した事例。

2004年度