東京弁護士会

8月15日を迎えての会長談話

2019年08月15日

東京弁護士会 会長 篠塚 力

今年も8月15日を迎えました。戦後74回目のこの日にあたり、いつまでも「戦後」が続くことを願ってやみません。
しかし、そのためには漫然と過ごしていてはなりません。私たちは、平和を享受するために不断の努力を続ける必要があります。
私たち弁護士は、基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命としていますが、人権侵害の最たるものが戦争です。どんなに立派な憲法を持っていても、ひとたび戦争が起きれば人権も法秩序も踏みにじられます。
だからこそ私たちは、恒久平和を願い戦争放棄を定めた日本国憲法を大切に思うのです。そして、憲法前文が定めるとおり、私たちは「自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」のであって、世界の平和を実現するために、「(平和を維持しようと努めている)国際社会において、名誉ある地位を占めたい」と思うのです。
しかし、日本弁護士連合会も当会も一貫して反対してきたにもかかわらず、解釈改憲によって「成立」した安保法制によって若者たちが戦地に送られる危険が出てきたことを、私たちは憂慮しています。
戦後74年を経て、我が国には戦争を体験した人々が少なくなってきました。それに伴い、日本社会の中で戦争の記憶が風化しつつあります。
これに対し、戦争体験があまりに辛かったために口を閉ざしていた戦争経験者たちが、記憶の風化に危機感を抱いて重い口を開き、語り部となって私たちに歴史を語り継ごうとしています。私たちは、これを重く受け止め、戦争の悲惨さを未来に語り繋いでいかなければならないと思います。
当会は、2015年、戦後70年を迎える年に、「伝える~戦争と平和~」と題する写真展を開催したり、子ども向けイベントとして、語り部である海老名香葉子さんの戦争体験をお聞きした上で、「戦争と平和と憲法」について考えてもらう機会を作ったりしました。
当会は、これからもこうした戦争体験を伝える企画等により、平和を守るために力を尽くしていきたいと思います。

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