東京弁護士会

利息制限法の遵守を求める会長声明

2004年03月31日

東京弁護士会 会長 田中 敏夫

最高裁第二小法廷は、平成15年7月18日、いわゆる「商工ローン業者」の株式会社ロプロ(旧株式会社日栄)に対し、利息制限法の定める制限利率を超える利息の支払は必要ないものとして、同法の重要性を再確認した。
さらに、同小法廷は、平成16年2月20日、やはり「商工ローン業者」である株式会社SFCG(旧株式会社商工ファンド)の主張を完全に排斥して、利息制限法を一定の場合適用除外とする貸金業規制法43条1項の「みなし弁済」の適用を認めなかった。
以上の判決は、全国各地で中小零細自営業者やその保証人の倒産、夜逃げ、自殺が多発するなどして、社会問題となった商工ローンの被害者に救済の途を広げるものであり、高く評価されるべきである。
しかるに、一部の商工ローン業者が、上記判決の後も債務者らに十分な説明もないまま作成され、有効性に疑問のある公正証書によって給料・預金等の差押えをしたり、独自の私製手形による手形訴訟、仮差押を行うことは、司法手続を悪用した取立を依然として続けているというべきである。
そこで、一部の商工ローン業者に対しては、司法手続の悪用ともいうべきかかる暴挙を即時中止し、今回の最高裁判決の趣旨に従い、「みなし弁済」の主張を全面的に撤回し、利息制限法に基づく解決を図ることを強く求めたい。
また、裁判所に対しては、一部の商工ローン業者による仮差押、差押については、請求債権を利息制限法による残元金の範囲内に限るとともに、保全の必要性等を厳格にチェックし、司法手続を悪用した違法な取立に万が一にも荷担することがないように十分配慮されたい。
なお、今回の2つの最高裁判決を受けて、容易に濫用されやすく、深刻な被害を発生させている貸金業規制法43条の「みなし弁済」の規定を廃止する方向での法改正が早急に検討されるべきことを併せ提言するものである。

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