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法の支配を蹂躙するロシアのウクライナ侵攻を非難する会長談話

2022年02月28日

東京弁護士会 会長 矢吹 公敏

本年2月24日未明,ロシアがウクライナに大規模な軍事侵攻を開始し,多数の民間人の犠牲者が出ていると報じられています。
当会も会員である国際法曹協会(International Bar Association)は,プーチン大統領によって命じられたウクライナ侵攻を最も強い言葉で非難する声明を出しました。同会のスタンフォード・モヨ会長は,「プーチン大統領によるこの行為は,紛れもなく国際法に違反する行為である。国連加盟国は1945年以来,領土は同意によってのみ変更できると合意しており,このルールは,国際法と国家間の秩序を維持するための中心的なものである。法の支配を保護し促進するために設立されたIBAは,ロシアのウクライナ侵攻を強く非難する。」と述べています。
戦争は,市民の生命・身体の安全を脅かす究極の人権侵害行為です。戦争によって侵されるのは領土だけでなく,そこで暮らす市民の平穏な生活です。
我が国の憲法は,前文で恒久平和主義を規定し,平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼し,全世界の国民が平和のうちに生存する権利を有していることを確認しています。恒久平和主義の理念を掲げる憲法の下,基本的人権の擁護を使命とする私たち日本の弁護士は,国際法に違反し,法の支配を蹂躙する今回のロシアの人権侵害行為を,いかなる理由があろうとも断じて許すことはできません。
当会は,このようなロシアのウクライナ侵攻を非難するとともに,同国が法の支配を遵守し,武力侵攻と人権侵害行為を直ちに止めることを強く求めます。

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