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リーガルサービスジョイントセンター(弁護士活動領域拡大推進本部)

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AIシンポジウムで模擬裁判を実施しました~AI開発契約に関わる紛争事例を想定して~(2019年10月28日)

技術革新に伴いAIが社会に浸透していく中、多くの企業が、業務効率化や自社サービス提供のためにAIを活用しています。それに伴いAI開発における契約実務も少しずつ浸透し始めている状況ですが、AIに関する法整備は不十分な状況です。加えて、企業の法務担当者が、AIの開発手法や工程を理解しないまま契約交渉にあたっている実態も少なからず存在し、契約交渉も難航する傾向にあります。

そこで、東京弁護士会リーガルサービスジョイントセンターAI部会は、今般、契約交渉にあたる法務担当者や弁護士がAIの開発工程を理解し、紛争予防に資する契約交渉がなされるべく、AIの開発契約に関する模擬裁判を下記のとおり実施しました。

模擬裁判においては、AIのしくみやAI開発工程等の知識を整理したうえで、従前のシステム開発で使用されている契約条項を用いて、AI開発における原告・被告双方の主張を戦わせました。AI開発の特性を反映していない契約を締結した場合に想定されるリスクを浮き彫りにし、AI開発契約と従前のシステム開発との違いが明確になるようにしました。
また、東京地方裁判所知的財産部部総括判事や知的財産高等裁判所判事を歴任された三村量一弁護士を裁判官役にお招きし、AI開発実務において想定されるユーザとベンダ双方の主張を踏まえながら、法解釈から想定されるリアルな争点整理と和解交渉が行われました。

パネルディスカッションにおいては、判決の見通し、契約交渉上の注意点、AI倫理などのホットイシューについて議論が交わされました。
AI開発契約に関わる裁判例はなく、本模擬裁判は、AI関連紛争の先例となりうる実りある内容となりました。今後も、様々な事例を想定した模擬裁判を実施する予定です。

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シンポジウムの概要

 日時:2019年10月28日(月)午後1時~午後4時
 場所:弁護士会館2階 クレオBC
 概要:総合司会 後藤洋輝弁護士
    開会挨拶 村林俊行副会長     
    第1部 企画の趣旨・事案の概要と基礎的な用語説明  後藤大弁護士
        模擬裁判 (裁判官)三村量一弁護士、柿沼太一弁護士、
                  友成実弁護士
             (原告代理人)森田岳人弁護士
             (被告代理人)渡邊道生穂弁護士
    第2部 パネルディスカッション
              モデレーター 後藤大弁護士
              パネリスト  三村量一弁護士
                     柿沼太一弁護士
                     友成実弁護士
                     森田岳人弁護士
                     渡邊道生穂弁護士
    閉会挨拶 後藤大弁護士(リーガルサービスセンター AI部会長)
 ※模擬裁判事例作成:後藤大弁護士、森田岳人弁護士、渡邊道生穂弁護士
           落合孝文弁護士(夏期合同研究)
           松村将生弁護士(夏期合同研究)

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