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Part19 教育虐待 ~僕は、あなたのために勉強するんじゃない~
「もがれた翼」は、東京弁護士会が行っている電話相談「子どもの人権110番」に寄せられる、少年事件やいじめ、虐待など子どもの人権をめぐるさまざまな問題をテーマにして、子どもを取り巻く現実と現代的課題を広く皆さんに知っていただくため、1994年の子どもの権利条約の批准を機に子どもたちと弁護士でつくってきたお芝居です。
「もがれた翼」をきっかけに、社会福祉法人カリヨン子どもセンターが設立され、日本で初めての子どものためのシェルター「カリヨン子どもの家」、自立援助ホームの「夕やけ荘」・「とびらの家」が誕生するなど、現実の社会に対して大きな影響を与えています。
カリヨンのシェルターに、とても成績優秀な子どもたちが逃げて来るケースが増えています。
親が子どもに対し、良い成績を取るために強いプレッシャーをかけ、子どもの人格をも否定して執拗に勉強を強要し、その結果、子どもたちが心身共に疲れ果て、追い詰められて・・・。
今回のお芝居では、そんな教育の名を借りた虐待の深刻さを皆さんと一緒に考えたいと思います。
親たちが、子どもたちを、そこまで追い詰めてしまう背景には何があるのでしょうか。
現在、学校自体が管理され、学校現場は生き残りをかけた過剰な競争を余儀なくされています。競争を制するための至上命題は学力向上。教職員もそれぞれ厳しく能力を評価され、競わされています。
他方で、教育予算削減のために、強力に公立学校の統廃合が推し進められている現実もあります。そのような中で、「遠くの学校や私立の学校には通わせられない。」そんな学校を選択する余力のない家庭の子どもたちにもしわ寄せが来ています。
教育は、誰のためのものなのか?子どもを真ん中にした教育とは、どのようなものなのか?
日 時 2012年8月25日 昼の部:15時00分開演(14時30分開場)、夜の部:18時30分開演(18時00分開場)
場 所 豊島公会堂(東京都豊島区東池袋1-19-1) JR山手線池袋駅東口下車 徒歩約5分
地図(豊島公会堂のHP)
入 場 2回合計1147名の皆様の入場がありました。(入場無料、全席自由、予約は承っていません)
演 出 米内山 陽子(トリコ劇場)
脚 本 坪井 花梨(社会福祉法人カリヨン子どもセンター)
舞台監督 村田 綾香
照 明 木村 秀信(スクラムスタッフ)
音 響 余田 崇徳、竹田 雄(Three Quarter)
振 付 金崎 敬江(miel)
製 作 東京弁護士会子どもの人権と少年法に関する特別委員会
出 演 子どもたちと東京弁護士会の弁護士
主 催 東京弁護士会
協 力 社会福祉法人カリヨン子どもセンター、非営利活動法人演劇百貨店
お問い合わせ TEL03-3581-2205 東京弁護士会 人権課
- 「もがれた翼」が本になりました!詳しくはコチラ
- 本年の「もがれた翼」の案内チラシです。 (PDF:872KB)
あらすじ
過剰な競争教育は、子どもたちの思いを置き去りにして速度を速め続けている。
学校や塾や周囲からの意見に翻弄され、親たちは必死に子どもたちを追いたてている。
能力を評価され、教師たちは子どもたちに教える喜びも見失いそうになっている。
家庭で、学校で、地域で、社会で…歪んだ競争は、取り返しのつかないところまで迫っている。
優れた成績をとることでしか、家庭や学校で存在を認められない(と感じている)子ども。
貧困の中で、自分の喜びや楽しみをもつことも許されない(と感じている)子ども。
これは、そんな子どもたちが、自分の人生を取り戻そうとする物語。
そして、それを取り巻く、おとなたちの物語。