東京弁護士会
性の平等に関する委員会

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セクシュアル・マイノリティを意識した言葉遣い(2021年4月号)

ある航空会社は、機内や空港での英語によるアナウンスから「Ladies and Gentlemen」との呼びかけを廃止したと報道されています。
また、あるテーマパークにおいて、英語によるアナウンスの「Ladies and Gentlemen」との呼びかけを変更したという報道もありました。変更の理由は、すべてのゲストに、継続的に、より気持ちよくパークで過ごしてもらうため、ということです。

私たちは、生活の中で、しばしば、人間は男女のどちらかに分類されることや、男性であれば女性を、女性であれば男性を好きになることを前提とした発言を耳にすることがあります。それらの発言は、多くの場合、セクシュアル・マイノリティを排除したいという意図はなく、慣用的な表現であったり、無意識的な発言であったりします。

ただ、発言者には特段の意図はない場合であっても、セクシュアル・マイノリティは、「生きづらさ」を感じている場合があります。
「Ladies and Gentlemen」との呼びかけを聞いたトランスジェンダーやXジェンダー(自分の性別は男でも女でもないと感じている人など)には、自分が無視されているように聞こえるかもしれません。
また、「好きな異性はいるか」、あるいは、「彼氏(彼女)はいるか」と質問された同性愛者は、自身の性的指向や自身の人格を否定されたように感じるかもしれません。

セクシュアル・マイノリティは、人口の概ね5%程度は存在するといわれていますので、仮に、職場に20人の従業員がいれば、そのうち1人はセクシュアル・マイノリティでも全くおかしくない、ということになります。不当な差別にさらされることへの懸念等から外部に表明(カミングアウト)していない場合もありますので、セクシュアル・マイノリティはどこにでも存在すると考える必要があります。

このため、発言の際には、「セクシュアル・マイノリティを排除しているように聞こえてしまわないか」という視点をもっておきたいものです。配慮のある言葉遣いをすること自体が、セクシュアル・マイノリティに対する大きな支援となります。性のあり方に関係なく、誰もが、より気持ちよく生きやすい社会をつくっていきたいですね。

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