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憲法問題対策センター

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第56回 憲法記念日の街頭宣伝行動のご報告(2026年5月号)

弁護士 棚橋桂介(東京弁護士会 憲法問題対策センター事務局長) 

憲法記念日である2026年5月3日、当会は、例年どおり、憲法の基本的理念を市民の皆様にわかりやすくお伝えし、憲法の根本原理である立憲主義、基本的人権の尊重、国民主権、平和主義について、市民の皆様とともに考えるための街頭宣伝行動を、有楽町駅前交通会館前にて実施いたしました。

この街頭宣伝行動は、日本弁護士連合会、関東弁護士会連合会、第一東京弁護士会、第二東京弁護士会の共催を得て当会が主催して行ったものです。本年も、多数の弁護士が参加し、駅前を行き交う方々に対して、憲法の意義や、憲法をめぐる諸課題について直接訴えかけました。

当日は天候にも恵まれ、連休中の有楽町駅前には多くの人々が訪れていました。参加した弁護士らは、マイクを用いて、平和主義や基本的人権の尊重、国家権力を憲法によって制限する立憲主義の重要性などについて、それぞれの思いを市民の皆様にできる限りわかりやすくお伝えできるよう努めました。

シンポジウムのチラシやポケットティッシュ、うちわ、2025年12月に日本弁護士連合会が決議した「戦争をしない、させない 長崎宣言」(※日本弁護士連合会ウェブサイト)のリーフレット等の配布物も多数用意したのですが、憲法をめぐる情勢の影響か、本年は例年以上に受け取っていただくことができ、途中で配布物の一部がなくなってしまう場面も見られるなど、市民の皆様の憲法問題への関心の高さを実感する機会となりました。

今年の憲法記念日にあたり、当会は、「憲法記念日にあたっての会長談話」を発出しました。同談話では、日本国憲法が、アジア・太平洋戦争及び第二次世界大戦の惨禍に対する深い反省の下、個人の尊厳を基本理念として、国民主権、基本的人権の尊重及び恒久平和主義を基本原則として制定されたことが改めて確認されています。そして、その根底には、国家権力を法によって拘束し、個人の権利・自由を確保するという「法の支配」及び立憲主義という近代憲法の基本原理が存在することが述べられています。さらに、子ども、高齢者、障がい者、女性、セクシュアル・マイノリティ、外国人、そして消費者問題や労働問題、公害・環境、刑事事件、犯罪被害者、加害者家族、政教分離など、多岐にわたる分野で人権擁護活動に取り組む弁護士会の役割についても言及され、すべての人々の人権が守られる社会を実現するためには、日本国憲法が目指す戦争のない平和な世界を維持し続けることが不可欠であると強調されています。世界が混迷を深め、法の支配よりも力による支配を好む政治指導者が出現する中で、憲法の基本原理やその役割について、市民の皆様とともに考え、共有していくことは極めて重要です。今回の街頭宣伝行動を通じて、憲法について改めて関心を持ち、考えていただく契機を少しでも提供することができたのであれば、大変意義深いことであったと感じています。

当会では、今後も、シンポジウムや広報活動等を通じて、市民の皆様とともに憲法について考える取組みを継続してまいります。来年以降の憲法記念日においても、多くの皆様とともに、日本国憲法の理念と価値について改めて考える機会を持つことができれば幸いです。

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