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模擬評議の実施レポート<平成27年3月17日 東京都立三鷹中等教育学校>

平成27年3月17日、三鷹市にある東京都立三鷹中等教育学校に、4名の委員を派遣しました。同校は、平成22年に開校したばかりの新設校とのことで、綺麗な校舎がとても印象的でした。また、同校では、今回行わせていただいた模擬裁判の他にも、模擬国連などの試みも行われているとのことでした。

今回は、4年生(高校1年生相当)全4クラスの生徒さんに、弟が酒に酔い暴れる兄を押さえ付けたところ、兄が死んでしまったという事件について、殺意の有無を検討してもらいました。まず、多目的ホールで、派遣講師から裁判のルール、本件の争点、争点についての考え方などを簡単に説明した上で、DVDを鑑賞してもらい、その後、各クラスに戻ってから、模擬評議をしてもらいました。

同校の生徒さんで印象的だったのは、全員が自分の意見を述べているということでした。扱っている事件自体が専門家でも結論を迷うような事件ですから、「どっちが正しいんだろう」、「一人だけみんなと違う意見は嫌だな」と、誰でも不安を感じると思います。そんな中、自分はこう考えるという意見を全員が他人に流されることなく発言していたことに驚かされました。最終的に各班での検討結果を発表してもらったのですが、殺意ありの結論となしの結論がほぼ半数となったことも各グループが自分達なりに検討を進めた結果ではないかと思いました。

また、結論は分かれたものの、各班の発表した主張がうまくかみ合っており、検討すべき点について、充実した議論が展開されたことがよく分かりました。実際、議論しているところを聞かせていただいても、「未必的殺意」とは何かという法律論からしっかり事実を検討できているグループが多かったです。

今回は時間の関係から40分しか評議の時間をとれませんでしたが、時間をとれれば、もっと考えが深まったのではないかと思います。本当に充実した議論を展開していただけました。

三鷹中等教育学校では、年間を通して法律に関する授業をされる等、画期的な試みをされているとのことで、その成果が見られたのではないかと思います。

生徒さんには、これからも決まった正解のない問題にどんどん挑戦してもらえたら幸いです。

  

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