平成２７年１０月１０日，豊島区にある学校法人十文字学園十文字中学校の２年生３クラスを対象に，模擬評議のための講師の派遣を行いました。

同校は中高一貫校の女子校であり，９０年以上の歴史を持つ中で，学校教育をリードする様々な取り組みをなさっておられるそうです。今回の模擬評議のほかにも，裁判傍聴を行うなど，社会を学ぶための積極的な教育をされていました。

今回の模擬評議では，弟が兄を死なせてしまい殺人罪に問われた事件のＤＶＤを事前に視聴してもらい，講師の簡単な講義の後，グループごとの評議をしてもらいました。
このＤＶＤでは殺意の有無と正当防衛の成否が争点となりますが，今回の模擬評議では殺意の有無のみに絞って検討しました。
各グループの議論は，最初は感想めいたものから次第に白熱し始め，ある事実についての評価を互いに出し合いながら，意見をぶつけ合って結論を見出そうとする姿勢が見受けられたのが印象的でした。
グループでの評議の後に全体で検討結果を発表しましたが，ある事実の評価について思いもよらない指摘がなされるなど，丁寧に事実を見ている生徒さんもいました。
もっと時間があれば，大人顔負けの議論がなされたのではないかと思います。

物事を丁寧にみながら互いの意見を尊重しつつ議論をしていく姿勢を今後も養っていただきたいと思います。

裁判員制度センターのトップへ戻る