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裁判員制度センター

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模擬評議の実施レポート<平成30年2月20日 国本学園高等学校>

平成30年2月20日,当センターは,世田谷区にある国本学園高等学校の高校3年生の模擬評議に2名の講師を派遣しました。駅から至近の住宅街に位置するアットホームな学校で,毎年この時期にご依頼を頂いています。

最初に,裁判劇DVDの概要や留意点を説明し,その後に視聴してもらいました。全体の時間が限られていましたのでなるべく評議の時間を多く取りたいと考え,証拠調べの終了したところまででDVDの視聴を終えました。裁判としては途中までですが,かえって論告,弁論に引きずられることなく証拠を中心とした評議ができたように思います。

その後6人前後の班に分かれ,殺意の有無についての評議,さらに班としての意見とその根拠をまとめてもらいました。その結果,殺意ありが6班,殺意なしが2班と分かれ,なかなか興味深い結果となりました。各班には重視した事実などの認定根拠を説明してもらい,根拠となる事実の評価が人によって異なること,また,同じ裁判劇を見ても何に重きを置いて判断をするかも必ずしも皆が同じではないことを体感してもらえたのではないかと思います。

評議の際中講師が順次回り,殺意の故意は主観でも,日ごろ実はあまり意識していなくても,凶器の種類や行為態様などの客観的事実から殺意の故意を認定している例を示しました。すると,本件がその限界事例であることに気が付いた生徒さんたちが,改めて裁判劇から浮き彫りになった犯行の態様等の事実を分析的に考え評議が進むなど,ヒントを糸口に考える姿勢が印象的でした。

最後の質疑応答では,印象に残った事件のことやテレビドラマが現実とはどの程度異なるのかといった質問も出て和やかな雰囲気となりました。弁護士とは身近ではなくても様々な報道やドラマなどを通じて弁護士の仕事についての知識と関心を持ってもらっていることを実感しました。今後は,時間が許せば,より幅広い職業紹介の話も交えながら興味,関心を抱きやすいように進めていきたいと思います。

裁判員裁判だけでなく職業紹介や司法制度など,対象となる方のご関心に合わせたカリキュラムが可能ですので,是非,積極的に当センターにご相談,ご要望をお寄せください。

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