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模擬評議の実施レポート<平成27年12月15日 三鷹中等教育学校>

平成27年12月15日、当センターは、三鷹市にある東京都立三鷹中等教育学校に4名の講師を派遣しました。
同校は平成22年に開校した都立中高一貫校です。本年がすべての学年が揃う完成年度であるとのことで、校内は生徒さん達の活気にあふれていました。

三鷹中等教育学校では、教科横断型を特色とする科目を取り入れているとのことで、今回の模擬評議は4年生(高校1年生相当)の「文化科学Ⅱ」の授業として行われました。また、同校では本年度、東京都教育委員会から「言語能力向上拠点校」の指定を受けているとのことで、言語を用いた表現活動に力を入れているそうです。
この点からも、他人の意見を聴き、自分の考えを深め、発表するという模擬評議の活動はとても適しているというお話をいただきました。

まず、多目的ホールで、弟が酒に酔い暴れる兄を押さえつけたところ兄が死んでしまったという事件の裁判劇のDVDを視聴してもらいました。これに先立ち、派遣講師から視聴のポイントを簡単に説明しました。生徒さん達は、事前に配られたワークシートに各自記入しながら注意深く視聴されていました。その後、各クラスで殺意の有無についての模擬評議を行いました。

評議は6人程度のグループに分かれて行いましたが、どのグループも大変真剣に話し合いがなされていたのが印象的でした。各自が自分の意見を主体的に述べ、話し合いに積極的に参加していました。グループ内で1つの結論にまとめる過程で、自分の意見を主張すると同時に反対意見を十分に聴き、それに対する反論を構成するという思考活動ができていたようです。安易に結論を出すのではなく、1人1人が真剣に悩んでいた姿にとても好感が持てました。質問や意見が活発に出されて議論が白熱し、休み時間に食い込むクラスもあったほどです。

グループごとに結論を発表してもらいましたが、どのグループも結論と理由、反対意見に対する反論を、事実を挙げてしっかりと発表できていました。普段の教育活動の成果が感じられる素晴らしい発表でした。

また、DVD視聴直後と話し合いの最中では自分の中での結論が変わったという生徒さんが数多く見られました。
他者の意見を聴くことで自分の考えを再検討し、さらに考えを深めていくという活動ができていたようで大変うれしく思います。

今回のような講師派遣が、司法を身近に感じていただく体験だけにとどまらず、教育活動のなかでも有意義なものと位置づけていただけるよう、積極的に活動して参りたいと思います。

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